研究分担者 |
石井 良和 東邦大学, 医学部, 助手 (90246695)
木村 聡一郎 東邦大学, 医学部, 助手 (60408870)
宮入 伸一 日本大学, 薬学部, 教授 (50209855)
堀川 学 サントリー生物有機科学研究所, 研究員 (70270569)
福島 淳 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教授 (00181256)
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研究概要 |
1.Quorum-sensing機構による病原因子発現制御の分子メカニズムの解明 (1)Autoinducer分子およびその誘導体の緑膿菌および培養細胞に及ぼす影響: これまでに合成した緑膿菌autoinducer分子およびその誘導体を用いて、緑膿菌の病原因子エラスターゼ・ピオシアニン産生に及ぼす影響について検討するとともに、培養細胞のアポトーシス誘導・IL-8産生に与える影響について検討した。その結果、ある種の誘導体が強いアポトーシス誘導活性があることを見出し、現在、その構造活性相関について検討中である。 (2)Autoinducerに対する生体側ターゲット分子の探索(プロテイン・アレイ解析) DNA arrayを用いて生体側ターゲット分子の探索を実施し、いくつかの候補分子が同定された。 2.感染病態形成におけるQuorum-sensing機構の役割と重要性 緑膿菌のautoinducer合成酵素遺伝子を欠損したΔlasI株,ΔrhlI株およびdouble欠損株をマウスに経気管的に接種し、6,12,24,48時間後の肺内菌数、Th1・Th2サイトカインおよびアポトーシス・マーカーについて検討を加えた。これまでの報告とは異なり、ΔlasI株,ΔrhlI株ではマウス急性呼吸器感染モデルで生体反応に大きな差異がみられないことが明らかとなった。 3.Quorum-sensing機構の制御による新しい感染症治療の可能性 細菌Quorum-sensing機構をターゲットとした能動免疫の有効性に関して検討を行い、その有効性を確認することができた(Miyairi S et al.J Med Microbiol 55(10):1381,2006)。
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