研究概要 |
実験計画に基づいて、遺伝子発現解析および組織学的評価を行った。 1.MeCP2欠損マウスの解析(伊藤) (1)個体発生の検討:MeCP2欠損マウスを作製し、発生率を調べた。 (2)病理学的・生化学的検討:組織形態学的に大脳皮質構築、シナプス形成を調べ、異常を見つけた。 (3)胎盤機能の検討:胎盤におけるMeCP2A、MeCP2Bの発現をreal-time PCRで調べた。その結果、MeCP2A発現がB発現を補っていることが分かった。 2.MeCP2A欠損マウスの初代培養神経細胞を用いた機能解析(井手) (1)初代培養神経細胞の確立を行った。継続してレチノイン酸で分化誘導を行い、解析を進めている。 (2)機能解析:神経突起の伸展とAMPA受容体とNMDA受容体の発現と密度を調べた。 3.A9細胞によるX染色体インプリンティング・不活化を受ける遺伝子の解析(栗政) (1)A9細胞によるMeCP2A, B発現解析:由来の異なるヒトX染色体(不活化を受けていないX染色体)を有するA9細胞において、MeCP2A、Bの遺伝子発現を調べた。その結果、有意差は確認できなかった。引き続き、解析を進めるとともに、メチル化の異常についても調べる。
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