研究課題/領域番号 |
18390340
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
片寄 喜久 秋田大学, 医学部, 講師 (40282165)
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研究分担者 |
小川 純一 秋田大学, 医学部, 教授 (20112774)
南谷 佳弘 秋田大学, 医学部, 助教授 (30239321)
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キーワード | 乳癌 / 磁性体 / 転移 / センチネルリンパ節 |
研究概要 |
磁気音響センサの開発に成功したが、今回の試作品は励磁装置と音響センサを分離した形で、励磁装置と音響センサを磁性流体の対側に配置し、磁性流体より発生する音響をセンサにて観測した。音響センサは直径11mm、長さ12cmにまで小型化が図られ、より実用的な形状にすることが可能となった。この磁気音響センサを用いて、磁性流体を含んだ疑似リンパ節を作成し、センサの感度を検討した。疑似リンパ節は直径50nmの磁性流体を300μl注入し、疑似リンパ節を表面より2cmの深さの1%寒天中に埋没した。30ガウスで励磁し寒天の表面から磁気音響センサを当て、音響の変化を観察した。 磁性流体の磁気音響効果特性を測定すると、100Hz前後までは励磁周波の倍周波の音響が有意に観測されたが、それ以上の周波数となると基本周波が有意となった。基本は成分は励磁による粒子の磁化と地磁気の相互作用ではないかと推測された。また装置の改良により磁気音響波を、初期段階のセンサより50倍の感度で検出可能であった。励磁された後に発生する音波の検出可能な部位は、疑似リンパ節の直上のみ可能であり、センサの指向性も十分にあり臨床応用するにも、他のノイズを拾うことなくセンチネルリンパ節を同定できるもと考えられた。 現在、センサー体型の励磁装置の開発、更に励磁コイルの小型軽量化を行っている。より微弱な音波を正確に検出するために、検出波の増幅アンプの改良と小型化、検出装置の小型化も試作中である。 今後、改良型センサを用いて動物実験を行い、その後臨床応用する予定である。
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