研究課題/領域番号 |
18390343
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
寺岡 弘文 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30019137)
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研究分担者 |
有井 滋樹 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50151171)
田中 雄二郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70236644)
井関 祥子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (80251544)
吉岡 研一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (70321916)
高瀬 浩造 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90211333)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | ES細胞 / 肝細胞 / 再生医療 / 細胞移植 / 胆管 / 肝芽細胞 / ex utero移植法 / iPS細胞 |
研究概要 |
(1)発生期にマウス肝外胆管は,後に肝臓や肝内胆管になる肝芽細胞と同様に、肝原基より分化する。C57BL/6マウスを胆管結紮法にて胆管障害を与えると、経時的に肝臓や肝前駆(oval様)細胞のマーカー遺伝子の発現が増強し、免疫染色でも胆管上皮内にoval細胞マーカーのc-kit陽性細胞の増加が観察された。この肝外胆管を培養すると肝前駆(oval様)細胞マーカーの持続的発現を認め,免疫染色で肝前駆様細胞を認めた。この胆管細胞をマウス肝に移植したところ、肝細胞としての生着も認められた。類似の結果が胆嚢においても観察されたことから、肝外胆管や胆嚢が肝細胞移植治療の細胞源として有効であることが示唆された。 (2)成体マウスの傷害肝ではない新たな移植モデルとして、ex utero法を用いたマウス胎仔肝臓への細胞移植モデルの開発を目指した。まず、ED14.5胎仔肝臓から肝芽細胞(GFP^+)を分離し、ED14.5胎仔肝臓に注入し、5日後のED19.5に取り出して解析したところ、AFPやALBを発現するGFP^+の肝細胞が広範囲に認められた。この新生仔をフォスターマザーに授乳させた、生後6週目のマウス肝でも成熟肝細胞への増殖・分化が認められた。さらに、activin AとFGF2/EGF/HGFを組合せた無血清・単層培養によって、マウスES細胞から肝芽細胞様細胞への分化誘導に成功したことから、本移植法をGFP^+ ES細胞由来の肝芽細胞様細胞に応用したところ、AFPやALBを発現するGFP^+肝細胞が同様に検出された。本法が肝臓の種々の幹(前駆)細胞の分化能や増殖能を評価する移植方法として有用であることが示された。 (3)ES細胞から肝実質細胞への効率的な誘導へのVEGFの有効性や、未分化維持遺伝子DPPA4の機能解析、成熟肝細胞発現遺伝子MAT1Aのエピジェネティクス制御、などについても成果が得られた。
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