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2007 年度 実績報告書

肝細胞移植療法の確立をめざしたヒトES細胞から肝細胞への分化誘導法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18390365
研究機関京都大学

研究代表者

猪飼 伊和夫  京都大学, 医学研究科, 准教授 (60263084)

研究分担者 中辻 憲夫  京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (80237312)
安近 健太郎  京都大学, 医学研究科, 助教 (00378895)
波多野 悦朗  京都大学, 医学研究科, 助教 (80359801)
キーワード細胞移植 / ヒトES細胞 / 肝細胞 / 肝臓外科学
研究概要

1)ヒトES細胞の肝細胞系列への分化誘導:ヒトAFPプロモータ/エンハンサー下にEGFPを発現する遺伝子導入ヒトES細胞を1株得ることができた.これを分化誘導するにあたり,細胞外基質および増殖因子の組み合わせによって分化誘導条件を変え,フローサイトメトリーでEGFP蛍光を測定することにより培養条件を至適化した.その結果,マトリゲル上で,アクチビンAおよびHGFを加える条件においてAFP産生細胞の誘導効率が21%となり,さらには収量も多く得ることができた.2)内胚葉細胞の単離と特性解析:上記で得られたAFP-EGFP陽性細胞をフローサイトメトリーで単離し,得られた細胞をRT-PCRで解析した.細胞は内胚葉マーカーを発現していると同時に,中内胚葉マーカーをも微弱に発現していた.これらのことから,得られたAFP産生細胞は原始内胚葉だけではなく,definitive endodermをも含むものと考えられた.この結果は,他の2つのヒトES細胞にても同様の傾向を持つことによって確認された.3)マウス胎仔間葉系細胞株とヒトES細胞由来内胚葉細胞との共培養:得られたヒトES細胞由来内胚葉細胞を成熟化させるために共培養法を試みた.フローサイトメトリーによる単離細胞は非常に脆弱であり,単独では培養が不可能であった.そこで単離細胞と,マウス胎仔間葉系細胞とをスフェロイド培養し3次元構造をとらせることにより共培養を行った.マウス胎仔間葉系細胞単独のスフェロイドでは成熟肝細胞マーカーを発現しないが,共培養したスフェロイドに限って成熟肝細胞マーカーの発現を認めた.この結果は,細胞移植に必要な段階にまで分化成熟した肝細胞をヒトES細胞から提供できる可能性を示唆する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ヒトES細胞を用いた初期肝細胞への分化誘導法の検討2008

    • 著者名/発表者名
      福光剣, 石井隆道, 安近健太郎, 末盛博文, 中辻憲夫, 猪飼伊和夫, 上本伸二
    • 学会等名
      第7回日本再生医療学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-03-13

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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