• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

TFPI動員による体外循環中の組織因子阻害はヘパリンに代わる抗凝固戦略となるか?

研究課題

研究課題/領域番号 18390374
研究機関筑波大学

研究代表者

平松 祐司  筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (30302417)

研究分担者 揚山 直英  医薬基盤研究所, 霊長類医科学研究センター, 研究員 (50399458)
長澤 俊郎  筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (70014298)
榊原 謙  筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (60192085)
キーワード外科 / 体外循環 / 組織因子 / TFPI / ヘパリン
研究概要

人工心肺装置による体外循環において、tissue factor pathway inhibitor(TFPI)を(1)ヘパリン予備投与によって誘導するか、あるいは(2)recombinant TFPI(rTFPI)添加によって循環血液中に動員することにより、組織因子を起点とする外因系凝固系路を遮断し、凝固線溶・炎症機転の制御をなし得るとの仮説を検証するための研究である。体外循環モデルにおいて、早期ヘパリン化あるいはrTFPIの投与によって血中に動員された高濃度total TFPIが、凝固・線溶・血小板機能の各種マーカーおよび炎症性メディエーターをいかに制御するか、またヘパリンに代わる新たな抗凝固戦略の主体になり得るかを検証する目的で実験をおこなった。
平成18年度は、医薬基盤研究所霊長類医科学研究センターにおけるカニクイザル体外循環モデル実験に先立って、筑波大学臨床医学系実験室において模擬対外循環装置を用いた予備実験をおこなった。あらかじめヘペリンを静脈内注射したドナーから採血した血液で体外循環回路を充填することにより、TFPIが高度に誘導された血液で体外循環が開始されることになり、これによって添加した組織因子によるトロンビン産生能を抑制できる可能性を追求した。対照としてはヘパリンを静脈内注射せずに採血したドナー群を設定した。血球算定、TAT、F1.2、D-dimer、total TFPI、血小板数、ADP凝集能、出血時間、microparticle、GMP-140、好中球CD11b、L-selectin、好中球F-actin、好中球エラスターゼ等の血液学的分析をおこない、ヘパリン予備投与群においてトロンビン産生が抑制されていることが証明された。
上記結果を踏まえ、平成19年度は医薬基盤研究所霊長類医科学研究センターにおけるカニクイザル体外循環モデル実験に進む予定である。

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi