研究課題/領域番号 |
18390388
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
冨永 悌二 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00217548)
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研究分担者 |
井小萩 利明 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90091652)
高山 和喜 東北大学, 先進医工学連携機構, 教授 (40006193)
牧志 渉 東北大学, 先進医工学連携機構, 助教 (60400454)
松浦 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10241530)
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キーワード | 衝撃波工学 / レーザー光学 / 高エネルギー外傷 / 対側損傷 / 頭部外傷モデル / アジ化銀 / 高速度撮影 / 過剰圧 |
研究概要 |
本研究の目的は、脳表近傍における衝撃波照射による血液脳関門の透過性の変化の有無を明らかにし、脳腫瘍動物モデルにおいて化学療法剤の腫瘍増殖抑制効果の増強作用があるかを明らかにすることである。 本年度も衝撃波頭部外傷動物モデルを用いて衝撃波により起こる変化を組織学的・免疫組織学的に経時的に検証するとともに、血液脳関門透過性変化が起こる過剰圧を同定する検討を行った。8週令雄性SDラット右頭頂部に全麻下に骨窓を設け、アジ化銀を用いて衝撃波を発生、硬膜上から脳に単発照射を行った。照射過剰圧によりI.5MPa以下、II.5〜10MPa、III.10〜15MPa、IV.15〜20MPa、V.20〜25MPaの5群に分けた。経時的変化としては照射1、3、24、72時間後において標本を摘出した。これまでのところ、II.III群においては衝撃波照射側に組織学的に照射部を中心に脳内出血・壊死を認め、エバンスブルー静脈内投与により出血・壊死が認められた領域外から脳梁を介して反対側におよぶ範囲内に色素の漏出が認められ、血管透過性の亢進を示唆する所見と考えられた。 血管透過性の変化を示す機序としては摘出標本に対して免疫組織学的検討を行い、matrix metalloproteinase(MMP)2および9の増加を認める傾向にあったが、経時的変化を含めて検討を継続している。現在血液脳関門透過性が認められた過剰圧での臨床応用は現実的ではないことから、次年度は本動物モデルを用いた検討を継続し、脳実質損傷が起こらないI群においても脳血管透過性変化が起きているかを明らかにした上で、脳腫瘍動物モデルでの検討に移行する予定である。
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