末期がん患者の呼吸困難感発生の機序の解明と治療法の開発を目指した研究

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18390425
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 麻酔・蘇生学
• 研究機関: 千葉大学
• 研究代表者: 西野 卓 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80009703)
• 研究分担者: 飯寄 奈保 千葉大学, 医学部付属病院, 助教 (10400970)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2008
• キーワード: 呼吸困難 / 末期がん患者 / トロメタモール / 性差

研究概要

呼吸困難感に影響を与えると考えられている様々な要因に検討を加え、以下の結論を得た.1)呼吸困難感の質を識別するものとは別に量的な差を識別できる中枢機構が存在する.2)トロメタモール(THAM)は呼吸性アシドーシスを是正すると同時に呼吸困難感を緩和し、呼吸困難緩和に有用である.3)呼吸困難と痺痛が同時に存在する場合、呼吸困難が痔痛に及ぼす影響には性差が存在し、この性差に吸気努力に伴う呼吸系力学変化が関与する.

研究成果

• [雑誌論文] Aggravation of dyspnea by cough-Vagal mechanisms (2009)
  • 著者名/発表者名: Nishino T
  • 雑誌名: Pulm Pharmacol Ther 22 ページ: 102-107
  • 査読あり
• [雑誌論文] Coughing induced by airway irritation modulates the sensation of air hunger (2008)
  • 著者名/発表者名: Nishino T, Isono S, Shinozuka N, Ishikawa T
  • 雑誌名: J Physiol 586.2 ページ: 649-658
  • 査読あり
• [雑誌論文] Sex differences in the effect of dyspnea on thermal pain threshold in young healthy subjects (2008)
  • 著者名/発表者名: Nishino T, Isono S, Ishikawa T, Shinozuka N
  • 雑誌名: Anesthesiology 109 ページ: 1100-1106
  • 査読あり
• [雑誌論文] Pathophysiology of dyspnea evaluated by breath-holding test (2008)
  • 著者名/発表者名: Nishino T
  • 雑誌名: studies of furosemide treatment Respiratory Physiology & Neurobiol ページ: Nov 25
  • 査読あり
• [雑誌論文] 呼吸生理の基礎と臨床 (2008)
  • 著者名/発表者名: 西野卓
  • 雑誌名: 日本臨床麻酔学会誌 28 ページ: 711-721
  • 査読あり
• [雑誌論文] An additive interaction between different qualities of dyspnea produced in normal human subjects (2007)
  • 著者名/発表者名: Nishino T, Isono S, Ishikawa T, Shinozuka N
  • 雑誌名: Respir Physiol & Neurobiol 155 ページ: 14-21
  • 査読あり
• [学会発表] Cough and dyspnea (2008)
  • 著者名/発表者名: Nishino T
  • 学会等名: 5th International Symposium on cough
  • 発表場所: London
  • 年月日: 20080626-28
• [学会発表] 呼吸困難の生理 (2008)
  • 著者名/発表者名: 西野卓
  • 学会等名: 第28回日本臨床麻酔学会臨床麻酔学会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2008-11-20
• [学会発表] 呼吸生理の基礎と臨床 (2007)
  • 著者名/発表者名: 西野卓
  • 学会等名: 第27回日本臨床麻酔学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2007-10-25
• [学会発表] だから呼吸は面白い (2007)
  • 著者名/発表者名: 西野卓
  • 学会等名: 日本麻酔科学会リフレシャーコース
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2007-06-02
• [学会発表] 上気道反射の役割 (2006)
  • 著者名/発表者名: 西野卓
  • 学会等名: 国際歯科麻酔学会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2006-10-05
• [図書] 最新整形外科体系第9巻周術期管理, リスク管理, 疼痛管理(呼吸系モニタリング, 糸満盛憲, 外須美夫) (2008)
  • 著者名/発表者名: 西野卓、篠塚典弘
  • 総ページ数: 116-124
  • 出版者: 中山書店
• [図書] 全身麻酔中の換気、麻酔実践テキスト(武田純三, 森田茂穂) (2008)
  • 著者名/発表者名: 西野卓
  • 総ページ数: 133-135
  • 出版者: 南江堂
• [図書] 周術期の呼吸管理 (2007)
  • 著者名/発表者名: 西野卓
  • 総ページ数: 263
  • 出版者: 克誠堂出版社