研究課題/領域番号 |
18390432
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
祖父江 和哉 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90264738)
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研究分担者 |
浅井 清文 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70212462)
杉浦 健之 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (20295611)
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キーワード | 中枢神経 / 脳浮腫 / アストロサイト / 水チャネル |
研究概要 |
近年の報告や申請者の研究により、水チャネルであるアクアポリン(AQP)は、脳浮腫に深く関与している可能性が示唆されている。浮腫発生初期には、AQPの機能異常は脳浮腫の発生や進行に関与していると考えられるが、AQPの機能異常を引き起こす機序は不明であった。最近、申請者は蛋白質-蛋白質結合を行う分子RIL(reversion-induced LIM)がAQP4と結合し、AQP4の細胞内分布や機能を調節している可能性を発見した。本研究では、AQP4とRILとの結合を詳細に検討し、AQP4の機能調節にRILが果たす役割を明らかにすることを目的としている。In vitroでは、pull down assayと免疫共沈降法により、AQP4とRILの結合を確認できた。また、抗APQ4抗体および抗RIL抗体を用いて免疫化学的に二重染色を行ったところ、AQP4とRILが共存することが確認できたが、部位特異性を認めるものであった。さらに、RILノックアウトマウス作成の前段階として、培養アストロサイトにRILに対するRNAi(RNA干渉)を打ち込み、RIL mRNAを阻害してRILのタンパク発現の抑制を試みた。RILを破壊した結果、AQP4の発現分布に異常を来す可能性が予測される。現在、RILに対するRNAiを複数設計し、遺伝子導入の条件設定を行っている。設計したRNAiのうちのいくつかは、アストロサイトへの導入により、RILの発現が抑制されることがウエスタンブロットにより確認できた。
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