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2006 年度 実績報告書

精巣低温環境の与えるストレス抵抗性の機序と臨床的意義に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18390434
研究機関京都大学

研究代表者

藤田 潤  京都大学, 医学研究科, 教授 (50173430)

研究分担者 西山 博之  京都大学, 医学研究科, 講師 (20324642)
キーワード低温 / cirp / 精巣 / 転写因子 / ストレス
研究概要

精巣の存在する軽度低温環境では、特異的な遺伝子群の発現誘導がなされ、いろいろなストレスに対する細胞の抵抗性が高まる。本研究では、このストレス抵抗性増加の分子機序、特に低温ショック蛋白質の関与をあきらかにし、男性不妊症及び精巣腫瘍発生との関連を検討する。本年度は以下の結果を得た。
1.Cirpゲノム中に同定した低温応答転写促進エレメントに結合する低温応答転写因子の同定を酵母1ハイブリッド法で試みた。しかし、バックグラウンドが高く成功しなかった。そこで、低温応答転写促進エレメントをビーズに固定し、32度で培養した細胞の核蛋白質抽出物と反応させ、結合するものを濃縮し、37度で培養した場合のものに比べて結合が増えているバンドをポリアクリルアミドゲル電気泳動で検索した。見出したバンドを切り出し、マス・スペクトロメトリーにて蛋白質を同定し、低温応答転写因子候補を複数得た。これらそれぞれの細胞中での発現を、亢進させた時、抑制した時のCirp発現変化を解析して、さらに候補蛋白質を絞り込んでいる。
2.一過性の遺伝子トランスフェクション法により固定した低温応答転写促進エレメントは、そのまま染色体に組み込んだのでは、レポーター遺伝子発現の低温誘導活性が認められなかった。そこでいろいろな低温応答転写促進エレメント変異体を作製し、良好な誘導が見られるコンストラクトを開発した。
3.酵母3ハイブリッド法を利用し、Cirpが結合する遺伝子RNAクローンを複数種得た。センス鎖だけではなくアンチセンス鎖に結合しているもの、UTRに結合しているもの、コード領域に結合しているものといろいろであった。その意義を検討中である。
4.酵母2ハイブリッド法を利用し、Cirpが結合する蛋白質を複数種同定した。そのうちのひとつであるキナーゼについてさらに解折中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Enhanced deacetylation of p53 by the anti-apoptotic protein HSCO in association with HDAC1.2007

    • 著者名/発表者名
      Higashitsuji H
    • 雑誌名

      J Biol Chem (印刷中)

  • [雑誌論文] Gankyrin : a new oncoprotein and regulator of pRb and p53.2006

    • 著者名/発表者名
      Dawson S
    • 雑誌名

      Trends Cell Biol 16

      ページ: 229-233

  • [雑誌論文] Gankyrin, the 26 S proteasome, the cell cycle and cancer.2006

    • 著者名/発表者名
      Mayer RJ
    • 雑誌名

      Biochem Soc Trans 34

      ページ: 746-748

  • [雑誌論文] In vivo selection of transduced hematopoietic stem cells and little evidence of their conversion into hepatocytes2006

    • 著者名/発表者名
      Yamaguchi K
    • 雑誌名

      J Hepatol 45

      ページ: 681-687

  • [雑誌論文] Cirp protects against tumor necrosis factor-alpha-induced apoptosis via activation of extracellular2006

    • 著者名/発表者名
      Sakurai T
    • 雑誌名

      Biochim Biophys Acta 1763

      ページ: 290-295

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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