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2006 年度 実績報告書

精液中の生理活性脂質リゾフォスファチジン酸を起点とした前立腺癌発症機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18390438
研究機関香川大学

研究代表者

筧 善行  香川大学, 医学部, 教授 (20214273)

研究分担者 呉 秀賢  香川大学, 医学部, 助手 (10346645)
田岡 利宜也  香川大学, 医学部, 助手 (10403784)
乾 政志  香川大学, 医学部, 講師 (40314918)
キーワードリゾフォスファチジン酸 / Autotaxin / lyso PLD / 前立腺癌 / アシルグリセロールキナー / 精漿
研究概要

研究実績の概要
1、ヒト前立腺癌細胞表面のLPA受容体サブタイプの解析
ヒト前立腺癌細胞LNCaP、PC3、Du145および前立腺腺細胞PrEC、前立腺間質細胞PrSCよりmRNAを抽出し、リゾフォスファチジン酸(LPA)に対する4種の受容体LPA1,2,3,4の遺伝子発現レベルを定量的RT-PCR法にて測定した。その結果、LPA3(別称:edg7)はホルモン感受性LNCaP細胞でのみ高い発現を認め。LPA1(別称:edg2)は逆にホルモン非感受性PC3およびDU145で高く、LNCaPでは発現がほとんど認められなかった。また、LPA2は3種の前立腺癌細胞全てで発現し、LPA4はPC3で高い発現が見られた。
2、ヒト前立腺癌細胞におけるLPA合成酵素ATX/LysoPLDおよび類縁酵素AGKの発現解析
LPA合成酵素であり、がん細胞の遊走などに関与すると考えられるautotaxin(ATX:別称lysoPLD)の遺伝子発現はホルモン非感受性PC3とDu145で認められたが、ホルモン感受性LNCaP細胞では認められなかった。一方、ATXの類縁酵素で、がん細胞での高発現が報告されているアシルグリセロールキナーゼ(AGK)はLNCaP細胞で高い発現レベルを示した。
3、前立腺癌組織標本におけるATXのタンパク発現の解析
限局性前立腺癌にて根治的摘除を行った前立腺組織標本におけるATXのタンパク発現と局在を免疫組織化学的に解析した。ATXは96症例のうち86例(90%)の癌主病巣で発現していたが、発現強度はprimary Gleason patternに比例して(悪性度に比例して)有意に増強していた。一方、前がん病変であるhigh grade PINでは発現は微弱で、正常腺管は陰性であった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Health-related QOL of Japanese men with localized prostate cancer treated with current multiple modalities assessed by a newly developed Japanense version of EPIC (the Expanded Prostate Cancer Index Composite).2007

    • 著者名/発表者名
      Kakehi Y, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Urology 177・5(印刷中)

  • [雑誌論文] Human agonistic antibody to tumor necrosis factor-related apotosis-inducing ligand receptor 2 (Trail-R2) induces cytotoxicity and apoptosis in prostatic cancer and bladder cancer cells.2007

    • 著者名/発表者名
      Shimada O, Kakehi Y, et al.
    • 雑誌名

      Urology 69

      ページ: 395-421

  • [雑誌論文] 臨床研究の新しい潮流-戦略研究の推進へ向けて 小病巣・高分子前立腺癌の治療方針に関する研究-すぐに切らなくてもよい前立腺癌を選別できるか?2007

    • 著者名/発表者名
      筧 善行
    • 雑誌名

      医学の歩み 219・12

      ページ: 331-336

  • [雑誌論文] Monoclonal antibody to tumor necrosis factor-related apoptosis-induciing ligand receptor2 (TRAIL-R2) induces apoptosis in primary renal cell carcinoma cells in vitro and inhibits tumor growth in vivo.2006

    • 著者名/発表者名
      Zeng Y, Kakehi Y, et al.
    • 雑誌名

      International Journal of Oncology 28

      ページ: 421-430

  • [雑誌論文] 新しい前立腺腫瘍マーカーEPCA.2006

    • 著者名/発表者名
      植月祐次, 筧 善行
    • 雑誌名

      Biotherapy 20・4

      ページ: 427-432

  • [雑誌論文] 「EBMがもたらしたもの、めざすもの」EBMは臨床現場を変えることができたか.泌尿器科領域2006

    • 著者名/発表者名
      筧 善行
    • 雑誌名

      EBMジャーナル 7・1

      ページ: 154-159

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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