研究課題
「研究目的」ラット腎移植モデルにおいて下記、1),2)を同時に施行し移植腎の永久生着を目的とした。1)3種類の抗体"改良型CTLA4-Ig"、"Anti-ICOS-Ig"、および"CD28-SA"を併用することにより免疫寛容を導入する。2)HGFとMSPのキメラであるMF-1遺伝子を、アデノウイルス並みの導入効率とゲノムに入ることで半永久的な遺伝子発現が可能なレンチウイルスをベクターとして移植腎組織に局所的に導入し、様々な組織障害因子から移植腎を長期的に保護する。[研究成果]1)下記6つの実験群を作成し(Gp1-Gp6)、3種抗体投与による治療効果(免疫学的寛容導入の有無、移植腎機能、病理組織、および、生着延長効果)について検討した結果、予想に反してCD28-SA単独投与群で最も高い生着延長効果がみられ、また、2匹のレシピエントに抗体投与によると思われる強い全身性の炎症反応を認めた。実験群:Gp1) Neo CTLA4-Ig単独投与、Gp2) ICOS-Ig単独投与、Gp3) CD28-SA-Ig単独投与、Gp4) Neo CTLA4-IgとICOS-Igの併用投与、Gp5) Neo CTLA4-Ig, ICOS-Ig, CD28-SA-Ig併用投与、Gp6) vehicleのみの対照群2)MF-1遺伝子発現は見られたが、3種類の抗体投与単独治療群と、3種類の抗体投与+MF-1遺伝子導入併用治療群の間に、有意な治療効果の増強(移植腎組織の改善、生着延長効果)を認めなかった。
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Am J Transplant. 10
ページ: 2004-2014