研究概要 |
1.培養子宮筋腫細胞では正常子宮平滑筋細胞と比べてEMMPRIN,MMP-1,MT1-MMP発現が減弱し、一方collagen,TIMP-1,TIMP-2発現は増強していた。培養子宮筋腫細胞ではプロゲステロン受容体モジュレーター(PRM)添加によりEMMPRIN,MMP-1,MT1-MMP発現が有意に増強したが、collagen,TIMP-1,TIMP-2発現は有意に減少した。PRM添加により培養子宮筋腫細胞でのEMMPRIN,MMP-1,MMP-8発現は増強したが、TIMP-1,TIMP-2,collagen発現は減弱した。PRM添加により培養子宮筋腫細胞でのMMP-1,MMP-2,MMP-3,MMP-9mRNAは増強し、TIMP-1,TIMP-2mRNAは減弱した。PRMは培養正常子宮平滑筋細胞での細胞外基質蛋白発現に影響を及ぼさなかった。培養子宮筋腫細胞の培養液中MMP酵素活性はPRM添加にて有意に増加した。EMMPRINに対するRNAinterference実験では、PRM添加による培養子宮筋腫細胞のEMMPRIN,MMP-1,MMP-3,MMP-8発現増強作用が抑制された。EMMPRINに対するRNAinterferenceにより、PRM添加による培養子宮筋腫細胞でのTIMP-1,TIMP-2,collagen発現抑制作用が阻害された。PRM添加が培養子宮筋腫細胞と正常子宮平滑筋細胞における細胞外基質蛋白であるversican発現に及ぼす影響を検討しており、PRMは培養子宮筋腫細胞でのversican発現を抑制することを認めた。PRM添加が培養細胞での増殖、アポトーシスに関与するSOX4発現に及ぼす影響を現在検討中である。
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