研究課題/領域番号 |
18390453
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
香山 浩二 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00068496)
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研究分担者 |
赤谷 昭子 (長谷川 昭子) 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (50212402)
霞 弘之 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00289068)
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キーワード | 卵巣バンク / 生殖補助医療 / ガラス化保存法 / 不妊症 / 卵巣障害 / 卵母細胞 / IVG / IVM / 卵胞発育 |
研究概要 |
【背景】近年、若年ガン患者の治療成績は著しく向上したが、副作用として卵巣機能障害は避けがたい。生活の質(QOL)の観点から若年女性ガン患者の妊孕能の回復が強く望まれている。妊孕性の温存のために卵巣の凍結保存技術の開発と、卵胞および卵母細胞の培養による発育条件の改善が不可欠である。藤これらの検討を動物実験により実施することが研究の目的である.【これまでの経過】1.平成18年度には、実験動物の卵巣を用いガラス化凍結保存法の最適保存条件を検討した。ガラス化保存液として、エチレングリコール、DMSO、ショ糖の混液を用いた。この保存液の卵巣組織への浸透時簡が組織の生存性に大きく影響した。1mm^3のマウス卵巣組織では30分が最適であった。ウサギやブタの卵巣では5mm3の組織片することにより良好な結果が得られた。凍結保存したマウス卵巣から前胞状期卵胞(直径140μm)を単離し、培養により発育・成熟させ、受精可能な卵子を得る条件を確立した。また、由来卵子を体外受精より受精させ偽妊娠マウスに移植して産仔を得ることに成功した。2.平成19年度には、発育段階の早い前胞状期卵胞(直径100μm未満)を単離し、培養により発育・成熟させ、受精可能な卵子を得る条件を確立した。この際、コラーゲンゲル培養とコラーゲンコート膜培養を組み合わせる2段階培養法が効果的であった。この方法により得られた成熟卵子は体外受精により受精し胚盤胞までの発育が可能であった。【今後の予定】卵巣を生殖細胞資源として有効に利用するため、これまでよりさらに効率的な発育培養法を開発する。各種成長因子の培養液への添加について検討を加える予定である。これらの実験を通じ、ヒトへの応用に可能な基礎データを蓄積する。
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