研究課題/領域番号 |
18390462
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
細井 裕司 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (80094613)
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研究分担者 |
阪口 剛史 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (50347564)
今泉 敏 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (80122018)
渡辺 好章 同志社大学, 工学部, 教授 (60148377)
中川 誠司 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, 主任研究員 (70357614)
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キーワード | 最重度難聴 / 補聴器 / 超音波 / 音声 / 言語 / 骨導 |
研究概要 |
1)実用補聴器として超音波を聴覚系に伝えるための研究 超音波補聴器に採用する候補として、円盤型およびホーン型振動子、固定具の試作をし、その物理的評価(周波数特性、出力特性など)、心理学的評価を行った。 心理実験およびシミュレーションを行った結果、超音波補聴器のきこえは、聴取者、振動子の固定位置・圧などに依存することが確かめられた。これらの結果から、超音波補聴器に採用する振動子は一意に定めるのではなく、いくつかの選択肢を用意し、使用者個別に選択し最適化していく、という形態を取るほうが望ましいようである。 2)実環境で使用する補聴器に実装を想定したシステムにおいて、超音波を搬送波として伝えられる音声言語情報の認識度の向上のための研究 振幅変調の変調度調節、信号波のピッチコントロール、出力制限を行うことで、重度難聴者のおよそ40%が超音波補聴器から出力された音を聴取することができ、また、およそ17%の重度難聴者が単語の弁別であることが確かめられた。 上述の言語聴取に関する検討に加え、感情的プロソディや音楽的情報がどの程度伝達可能であるかについても検討を進めている。これらの情報伝達は、気導音には劣るものの、一定の伝達は可能であることが明らかになった。 また、PCベースの超音波補聴器用リハビリプログラムを作成し、評価実験などに活用した。本プログラムは、すべての操作をマウスで行うことができ、重度難聴者自身での操作も十分可能である。
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