研究課題/領域番号 |
18390464
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
天野 史郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (80193027)
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研究分担者 |
山上 聡 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (10220245)
臼井 智彦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80282557)
杉崎 顕史 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40361480)
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キーワード | 角膜 / 再生医療 / 角膜内皮細胞 / 角膜実質細胞 |
研究概要 |
平成18年度においては、以下のような研究実績を上げることができた。まず培養人角膜内皮細胞の安全性をチェックする一つの方法として、染色体異常の有無を検討した。その結果、40歳以上のドナーから得た角膜内皮細胞においては、高率に染色体異常が発生することがわかった。以上のパターンとしては、性染色体の異常が、最も多かった。従ってドナーとしては、40歳以下のできるだけ若いドナーが、望ましいことが示唆された。次に培養角膜内皮細胞の移植方法として、細胞シートとして角膜実質に接着させる方法を検討した。カルチャーインサートの底からトリプシンEDTAを作用させることで、培養角膜内皮細胞シートを作成した。この細胞シートでは、細胞間にNa-K ATPasの発現が見られ、その細胞密度は2000/mm2を超えていた。摘出した兎角膜から内皮細胞を除去したところにこの内皮細胞シートを接着させてから、もとの兎に移植しなおし術後経過を観察した。術後1週間にわたって、移植角膜の透明性が維持され、内皮をつけなかったコントロール群よりも有意に角膜厚が薄く保たれた。もう一つの内皮移植方法として、最近臨床で行われるようになってきたDescemet's stripping endothelial keratoplasty(DSEK)の術式において、培養角膜内皮細胞を応用する方法を検討した。まず家兎角膜から、マイクロケラトームを使用して、厚さ100-150ミクロンの角膜実質フラップを作成した。このフラップを培養皿におき、その上に人角膜内皮細胞を播種して、DSEK用の移植片を作成した。DSEKの術式に準じて、培養角膜内皮細胞をのせた移植片を、家兎角膜内皮面に移植した。その結果、短期的には、角膜の透明性を維持することができた。
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