研究課題/領域番号 |
18390468
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西田 幸二 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40244610)
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研究分担者 |
前田 直之 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00273623)
田野 保雄 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80093433)
大和 雅之 東京女子医科大学, 先端生命科学研究所, 助教授 (40267117)
横倉 俊二 東北大学, 病院・助手 (30400378)
金久保 佐和子 東北大学, 病院・医員 (90436113)
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キーワード | 移植・再生医療 / 再生医学 / 細胞・組織 / トランスレーショナルリサーチ / 臨床 |
研究概要 |
本年度の研究実績 1.培養角膜内皮シート移植法の確立 研究用輸入ヒト強角膜片からデスメ膜ごと角膜内皮組織を採取し、温度応答性培養皿上で培養した。継代を繰り返すことで、複数の角膜内皮細胞シートを作製した。作製したヒト角膜内皮細胞シートを、水疱性角膜症モデル家兎眼への移植を行った。その結果、sham ope群と比較して、培養上皮シート移植群では、角膜の透明性が高く、角膜厚は有意に改善した。以上のことから、ヒト角膜内皮を細胞源として作製した、ヒト培養角膜内皮細胞シートは機能的に角膜内皮機能を補完できると考えられた。次に、ヒト角膜内皮細胞を単離し、非接着性培養皿上、無血清培地中でspheroid培養を行った。その結果、角膜内皮細胞から複数のsphere形成が認められた。今後は、このsphereの未分化性、増殖性にっいて検討を行う。 2.内皮細胞源の同定 神経堤細胞の特異的マーカーであるPOタンパクをCre-eGFPで標識したマウスを用いた、角膜内皮細胞源の探索を実施した。このTGマウスの眼組織のGFP発現を組織学的に解析したところ、角膜内皮は神経堤由来であることが確認でき、角膜実質、虹彩実質も同様に、神経堤由来組織であることが明らかとなった。これらの組織の中で、容易に採取可能な虹彩実質を、魚膜内皮の再生のための細胞源候補として解析を行った。その結果、虹彩実質由来細胞を単離し、spheroid培養を行うことにより、複数のsphere形成が認められた。今後はこのsphereの未分化性や多分化能について免疫染色、real-timePCR法による検討を実施する。 3.In vivo内皮細胞を増殖させる方法の確立 In vivo角膜内皮を採取し、mRNAの抽出、cDNA合成を行っている。今後、角膜内皮の増殖に関わる遺伝子の発現をreal-time PCR法により解析する予定である。
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