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2007 年度 実績報告書

生体に安全で環境にクリーンな低温プラズマ滅菌法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18390503
研究機関東北大学

研究代表者

玉澤 かほる  東北大学, 病院, 講師 (00124602)

研究分担者 玉澤 佳純  東北大学, 病院, 准教授 (10124603)
根本 英二  東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (40292221)
金谷 聡介  東北大学, 病院, 医員 (80375097)
キーワード低温プラズマ / 滅菌 / 酸素 / 水 / 発光スペクトル / 芽胞 / ラジカル / イオン
研究概要

【目的】過酸化水素などの有害物質を用いず,生体に安全な酸素や水をプラズマ化して環境にクリーンな低温滅菌法を開発することである。【方法】10^6個の芽胞(B. Stearothermopylus, B. atrophylus, B. pumilus)を塗布した試料を,プラズマ装置(Pack3,ワイエイシイ)を用いて,出力150W,60℃にて10分処理した.処理ガスの種類(N_2,O_2,O_2+H_2O),ガス圧(13,48,100Pa),電極(対向,同軸)をパラメータとして,試料の発光スペクトル(C7460,浜松ホトニクス)をピンポイントで測定するとともに,培養法による滅菌効果の検討と試料表面の損傷状態の観察(マイクロスコープ:VC7700R,オムロン)を行った.【成果】1)N_2プラズマでは,真空紫外域をはじめ,発光強度の高いスペクトルが多数検出された.しかし,10^6個の芽胞は3種類とも10分では滅菌できなかった。2)O_2プラズマでは,ガス圧の低い方が活性種の発光強度が高く滅菌効果も高く,対向電極を用いて,13Paで10分処理すると10^6個B. Stea試料はすべて陰性培養を示した。3)"O_2+H_2O"プラズマでは,308nm(OH),656nm(H),777nm(O),845nm(O)に発光強度の高いスペクトルが検出され,バブリング法で水を供給(自然気化量)した場合は滅菌効果が高かったが,加熱気化式水供給装置(SLM:堀場エステック)で水を供給(O_2:44 sccm,H_2O:6 sccm)した場合は滅菌効果が低かった.水供給装置では,各スペクトルの発光強度に変動がみられ,このH_2Oの状態の不安定が滅菌効果に影響を与えている可能性が示唆された。4)同軸電極は,対向電極に比較して,各活性種の発光強度が相対的に低く,滅菌効果が低かったが,試料表面の損傷は小さかった。同軸電極はイオンがトラップされるため,試料へのダメージが少ないものと推察される。次年度は,試料損傷が小さかった同軸電極について,電極の形状や表面加工に改良を加え,滅菌効果を増大できる方法を検討していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 生体に安全なガスをキャリアガスとした低密度・低エネルギープラズマの滅菌效果2007

    • 著者名/発表者名
      玉澤かほる, 玉澤佳純, 安倍敏, 野口武史
    • 学会等名
      日本防菌防黴学会 第34回年次大会
    • 発表場所
      関西大学
    • 年月日
      2007-08-30

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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