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2008 年度 実績報告書

歯根膜再生の鍵を握る細胞とその因子は何か?

研究課題

研究課題/領域番号 18390506
研究機関九州大学

研究代表者

赤峰 昭文  九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (00117053)

研究分担者 前田 英史  九州大学, 大学病院, 講師 (10284514)
藤井 慎介  九州大学, 大学病院, 助教 (60452786)
キーワードヒト歯根膜細胞 / 歯根膜幹細胞 / TGF-beta / angiotensin II / alkaline phosphatase
研究概要

・表面抗原発現について
当研究室においてが樹立したヒト歯根膜前駆細胞株(1-11細胞株)は、CD13,CD29,CD44,CD71,CD90,CD105,CD166を有意に発現していたが、CD18,CD34の発現はほとんど検出されなかった。また同様にヒト歯根膜細胞間細胞株(1-17細胞株)においてもCD13,CD29,CD44,CD71,CD90,CD105,CD166を有意に発現していたが、CD18,CD34にっいてはほとんど検出されなかった。さらに各々の細胞株は分化段階が異なっていることから、発現遺伝子の差異を見るためにcDNAマイクロアレイにて解析を行ったところ、1-11細胞株においてCD37ならびにCD83の発現が促進しており、一方CD99ならびにCD9の発現は抑制されていることが明らかとなった。以上のことから、歯根膜細胞の前駆細胞のマーカーの候補として、未熟な細胞のマーカーであるCD13,CD29,CD44,CD71,CD90,CD105,CD166に加えて、CD37ならびにCD83があげられることが示唆された。
・歯根膜組織再生に関わる因子の検出
歯根膜細胞は通常口腔内において咬合力という付加がかかった条件下でその恒常性が維持されていることから、初代ヒト歯根膜細胞(HPLF)に適当な伸展力を負荷し、HPLFにおいて発現する遺伝子について検討した結果、AngiotensinII(ANG II)、TGF-betaそしてalkaline phosphatase(ALP)の遺伝子発現が促進することが確認された。っぎにANG IIを負荷をかけていないHPLFに投与したところ、負荷がかけられた時と同様に
TGF-betaおよびALPの発現が促進した。さらにこれら一連の反応はANGIIのレセプターであるAT2のプロッカーによって阻害されることが明らかになった。以上の結果から、歯根膜の恒常性の維持にはANG IIが関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Development of a multipotent clonal human periodontal ligament cell line.2008

    • 著者名/発表者名
      Tomokiyo A, 他5名
    • 雑誌名

      Differentiation 76

      ページ: 337-347

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Investigating a clonal human periodontal ligament progenitor/stem cell line in vitro and in vivo.2008

    • 著者名/発表者名
      Fujii S, 他5名
    • 雑誌名

      J Cell Physiol 215

      ページ: 743-749

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cytotoxicity of one-step dentin-bonding agents toward dental pulp and odontoblast-like cells.2008

    • 著者名/発表者名
      Yasuda Y, 他5名
    • 雑誌名

      J Oral Rehabil 35

      ページ: 940-946

    • 査読あり
  • [学会発表] MTAが歯根膜細胞の分化に及ぼす影響に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      前田英史, 他7名
    • 学会等名
      第21回日本歯科医学会総会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      2008-11-16
  • [図書] 歯内治療学 第3版2008

    • 著者名/発表者名
      赤峰昭文 共著
    • 出版者
      医歯薬出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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