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2008 年度 実績報告書

炭酸アパタイト複合体スカフォールドへのアフィニティー化学修飾と機能制御

研究課題

研究課題/領域番号 18390515
研究機関広島大学

研究代表者

岡崎 正之  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30107073)

研究分担者 平田 伊佐雄  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40346507)
キーワード炭酸アパタイト / スカフォールド / 骨再生 / 化学修飾 / 機能制御
研究概要

本研究では、歯槽骨の速やかな再建・再生促進を目指し、従来、腰が弱く収縮し易かったスポンジ材料の欠点を克服するため、炭酸アパタイトを含有した適度な機械的強度を有する歯槽骨再生スカフォールドを開発する。特に、(1)炭酸アパタイト・コラーゲン複合体への組織再生因子の付与と(2)複合体に代謝性且つ適度な機械的強度と弾力性を有するスカフォールドの開発との2点に焦点を当てる。この過程で、各機能性骨形成因子の化学修飾の有効性と作用機序を明らかにするとともに、口腔機能の完全回復を目指す。去年度は、BMPを修飾することにより大きな骨再生促進効果が得られ、特に歯槽骨の再建・再生への応用の可能性が示唆された。
本年度は、無機フィラーとして骨アパタイトに類似した結晶性と組成を有する炭酸アパタイトを合成したものを用い、得られた粉末結晶試料を、0.5wt%コラーゲン溶液と混合し、スポンジスカフォールドとフレームのハイブリッド試料を作成した。試作した炭酸アパタイト・コラーゲンスカフォールドは、0.1-0.3mm程度の貫通孔を有し、細胞の遊走には適当なサイズと思われた。マウスMC3T3-E1骨芽細胞様細胞を用い細胞培養実験を行なったところ、フレーム強化したハイブリッド試料では、スポンジの収縮は抑制され、細胞の内部への侵入も良好であった。また、血管新生因子SVVYGLRとともにラット頸骨に埋入した際には、生体親和性は良好で、埋入1週目において早くも血管の新生が認められた。
本研究で試作した炭酸アパタイト・コラーゲンスカフォールドは、血管新生因子SVVYGLRの修飾により、迅速な骨再生が期待でき、硬組織再生用生体材料として有望であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] アパタイト合成法の確立と生体材料への応用.2008

    • 著者名/発表者名
      岡崎正之
    • 雑誌名

      バイオマテリアル 26巻

      ページ: 101-110

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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