研究課題/領域番号 |
18390521
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
伴 清治 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10159105)
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研究分担者 |
蟹江 隆人 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70152791)
有川 裕之 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90128405)
田中 卓男 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40113584)
門川 明彦 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00169533)
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キーワード | 材料加工・処理 / 生体材料 / 歯科 / 金属物性 |
研究概要 |
今年度はジルコニアの表面改質をするための基礎データを収集するために、以下の3つの研究を主に行った。 1)ジルコニアと歯科用接着材の結合強さの評価 ジルコニアにサンドブラストし、市販の歯科用接着材による接着強度を評価した。その結果、長石系陶材には効果的といわれたシランカップリング材はジルコニアには有効ではないと結論づけられた。また、MMA系の接着材は冷熱サイクル後の接着強度の低下が著名であった。 2)サンドブラス条件が接着強さに与える影響の評価 ジルコニア表面をカーボランダム(SiC)およびアルミナでブラスト処理し、ブラストの種類、圧力、噴射角度による表面粗さと接着強さの変化を測定した。その結果、より硬い粒子であるカーボランダムの方がジルコニア表面の粗さは大きくなったが、接着強さに違いは認められなかった。結晶相の変化との相関も認められなかった。 3)ジルコニアの機械的特性評価 ジルコニアを歯科導入するに当たり、歯科修復物を製作するためには多くの工程があり、それぞれの影響が機械的特性に与える影響を検討する必要がある。今年度はサンドブラスト、熱処理によって結晶相が変化し、それに伴い2軸曲げ強さが変化することを確認した。すなわち、サンドブラストにより、正方晶から単斜晶に応力誘起変態し、表面に圧縮応力が生じるため、曲げ強度は大きくなった。これを熱処理すると単斜晶から正方晶に相変態し、表面の圧縮応力が消失するため、曲げ強度は小さくなった。
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