研究課題
ジルコニアの表面特性の基礎研究のために、ジルコニア表面へのサンドブラストと熱処理による結晶相と残留応力を測定した。すなわち、サンドブラストにより、正方晶から単斜晶ジルコニアに相変態し、熱処理により単斜晶から正方晶に回復することを実証した。また、破壊靱性への影響も検討した。さらに、化学的性質、すなわち酸との反応性を検討した。フッ酸には溶解したが、塩酸、硫酸、リン酸には高濃度で加温しても侵食は認められなかった。ジルコニア表面の生物学的特性評価はMC3T3-E1細胞のMTT Assayを中心に、純チタンおよびアルミナを比較として用い、表面粗さの影響を検討した。表面粗さは、細胞増殖性や分化能に与える影響を与えたが、材質による差は認められず、ジルコニアはアルミナおよびチタンと同様に、生体不活性材料であることを確証した。ジルコニアと前装用陶材との結合性評価では、マイクロテンサイルテストを行うためのジグを設計し、試験準備が整ったところである。
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