研究課題/領域番号 |
18390521
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
伴 清治 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10159105)
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研究分担者 |
蟹江 隆人 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (70152791)
有川 裕之 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (90128405)
田中 卓男 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40113584)
門川 明彦 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00169533)
河野 博史 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (20507165)
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キーワード | 材料加工・処理 / 生体材料 / 歯学 / セラミックス |
研究概要 |
生物学的性質の評価では、前年度に引き続き、ジルコニア表面の生物学的特性評価を、純チタンおよびアルミナを比較として用い。表面粗さの影響を検討した。インテグリンα5、β1の発現、アクチン染色においても、材料間に顕著な相違は認められず、ジルコニアはアルミナおよびチタンと同等の生体適合性、すなわち同様の生体不活性であることが確認された。また、表面が粗雑である方が生体適合性が良好であることも同様であった。表面が不活性であることが確証されたので、ジルコニア表面の生体活性化処理を検討した。ハイドロキシアパタイト(HA)相を含むガラスを新しく合成した。まず、ジルコニアに、この特殊ガラスを塗布・焼成し、次に表面を研磨し、表層は空孔、HA粒子、リン酸カルシウム塩ガラスからなるコーティング被膜を製作した。In vitroにおけるアパタイト形成能を確認したところである。 ジルコニアと接着材との結合性評価では、シランカップリング処理の効果は確証できなかった。しかし、リン酸エステル系接着モノマーがジルコニアとの接着には有効であることを確認した。また、オートクレーブ処理により、接着強度が有意に低下する場合と向上する場合があり、表面の水酸基の影響が大きいことが確認された。前装陶材との接着試験はIS09693の方法、せん断接着試験による方法、マイクロテンサイルテストを実施してきた。しかし、バラツキが大きく結論を導くことが困難であった。したがって、未だ接着強さ試験方法を確立することはできなかった。さらに、最近、多く市販されるようになってきた加圧注入型の前装陶材との接着についても検討したが、従来型との接着強さに明確な相違は認められなかった。
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