研究課題/領域番号 |
18390527
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
河合 達志 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60167351)
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研究分担者 |
鶴田 昌二 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (40183488)
林 達秀 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70367621)
前田 初彦 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (30175591)
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キーワード | 生体材料 / 生物・生体工学 / 再生医療 / 発生・分化 / バイオテクノロジー |
研究概要 |
本年度は以下の項目の実験を行なった。 (1)新規開発レジンと骨形成因子の複合化 (2)薄膜レジンによる新生骨誘導形状の3D画像化 (3)新規開発レジン上での宿主由来細胞の培養と再移植 (4)GST(グルタチオンエストランスフェラーゼ)をマーかー遺伝子とした (5)BMPの大量作製 第1項に関しては新規レジン上にBMP(骨形成因子)を吸着させ、確実に骨を誘導する系を確立した。新規レジンにポリ乳酸を混入し、表面状態の改質を行なうときわめてBMPの吸着安定性に富むことから、今後の展開の重要な指針を得た。第2項に関しては、まず骨形成因子単独の移植を行ない、これまでの結果と一致した骨誘導を観察した。さらに新規導入の高速X線CTスキャンにより骨誘導の経時的な変化をこの研究領域では始めて明らかとした。この実験においては第5項に示したBMPの大量使用がきわめて有効であり、今後も当研究グループでは、世界一の天然抽出骨形成因子生産量を維持する予定である。また当初の目的である、薄膜レジンによる新生骨誘導形状の3D画像化にも成功した。第3項に関しては繊維芽細胞系の培養細胞に関しては培養系を確立したが、宿主由来の細胞に関しては同様の手法を用いても骨芽細胞系の増殖率が悪く、現在も実験継続中である。第4項に関しては当初の目的から派生して得られた大きな成果であり、GST遺伝子を組み込んだルシフェラーゼ活性により、移植用レジンの開発における高速スクリーニングへの道を開いた。このように、本実験により再生医療における多くの有益な情報を得る事ができたが、生体内再移植による実験系のみはさらに詳細な実験を行なう事が必要であり、現在も継続的に実験を行なっている。
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