研究課題/領域番号 |
18390532
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
越後 成志 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70005114)
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研究分担者 |
力石 秀実 東北大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (70091767)
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キーワード | エピジェネティクス制御 / ZEB / SAHA / アポトーシス / 薬剤感受性増強 / 抗癌剤併用 / ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤 |
研究概要 |
ヒト口腔扁平上皮癌細胞株(HSC-3)をヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤であるsuberoylanilide hydroxamic acid(SAHA)とエピジェネティクス制御化合物であるZebularine(ZEB)とを用いて、抗癌剤(5-FuまたはCDDP)との併用効果について検討した。 HSC-3細胞では、CDDP単独処理に比較してZEBの前処理またはSAHAの同時処理でCDDPによる細胞毒性が有意に増強した。CDDP単独で30%、CDDP/ZEBまたはCDDP/SAHAで80%のアポトーシス誘導の増強が確認された。5-FU/SAHAでアポトーシス誘導の増強が観察されたが、5-FU/ZEBは逆に5-FUの細胞毒性を減弱した。 これらのことから、抗癌剤感受性にはエピジェネティクス制御が関与し、ZEBやSAHAと抗癌剤の併用は薬剤感受性増強に有効であることが示唆された。また、その効果は併用する抗癌剤の種類に依存していることが推察された。
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