研究課題/領域番号 |
18390539
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
糀谷 淳 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (60304325)
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研究分担者 |
花崎 元彦 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60379790)
宮脇 卓也 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00219825)
屋島 浩記 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (20381155)
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キーワード | スルフォトランスフェラーゼ / ニューロステロイド / 学習・記憶 / NMDA受容体 / 麻酔薬 / 全身麻酔 / 一酸化窒素 / グリア細胞 |
研究概要 |
硫酸プレグネノロンはグリア細胞で産生され、海馬においてNMDA受容体の活性化を介して記憶パフォーマンスを向上し、学習障害を改善するニューロステロイドである.硫酸プレグネノロンは、プレグネノロンを基質としてステロイド代謝酵素スルフォトランスフェラーゼSULTにより生合成される.本研究は、学習・記憶パフォーマンスを向上するニューロステロイド硫酸プレグネノロンの産生を触媒するSULTのアイソフォームSULT2B1aの調節機構を明らかにすることを目的とした. C6グリア細胞を、興奮性アミノ酸受容体の(1)NMDA型サブタイプの作動薬NMDA(100〜1000μM)、(2)AMPA型サブタイプの作動薬AMPA(30〜300μM)、(3)カイニン酸型サブタイプの作動薬カイニン酸(100〜1000μM)、および(4)すべてのサブタイプに結合する作動薬グルタミン酸(100〜1000μM)に8時間暴露した.反応終了後細胞からRNAを採取しcDNAを作成した.これをテンプレートとしてリアルタイムPCRを行い、SULT2B1a mRNA発現に対する用量反応曲線を作成した.グルタミン酸およびAMPAは、受容体の脱感作を予防するcyclothiazide(100μM)の存在下で、用量依存的にSULT2B1a発現を抑制した.グルタミン酸によるSULT2B1a発現の抑制は、AMPA受容体の拮抗薬NBQXにより回復した.NMDAおよびカイニン酸はSULT2B1a発現に影響しなかった.
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