研究課題/領域番号 |
18390555
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
吉田 教明 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (40230750)
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研究分担者 |
古賀 義之 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (50175329)
岡安 一郎 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (80346923)
ゼレド ジョージ 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (10363459)
山田 好秋 新潟大学, 教育研究院医歯学系, 教授 (80115089)
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キーワード | 無歯顎モデルマウス / 顎運動 / 筋電図 / 咀嚼機能 / op / opマウス / 歯根膜機械受容器 / 顎口腔機能 |
研究概要 |
摂食機能・嚥下機能の学習低下モデルとして液状飼料飼育マウスを使用し、咀嚼中の下顎運動および阻咀嚼筋筋電図の解析から咀嚼機能を評価した。これまで不可能であった、小動物を用いての多元的な機能評価を行った。その結果、液状飼料飼育マウスは咀嚼リズムおよび筋活動パタンの食性による変化が弱いことが明らかになった。これは、軟食化によって、食品の性状を認識する能力、顎運動の調節機構に欠陥が生じたと考えられた。 また、生まれながらにして歯が萌出せず、歯根膜機械受容器が欠如したop/opマウスの顎口腔機能を解析した。この無歯顎モデルと有歯顎モデル(健常マウス)の咀嚼機能を比較し、歯根膜機械受容器からの感覚入力が咀嚼機能の発達に対し、どのような影響を及ぼすかを明らかにするかを検討した。その結果、健常マウスでは、咬筋が閉口運動時と前方滑走運動時にも活動していたのに対し、op/opマウスでは開口時に咬筋が、開口時に顎二腹筋が活動するという、単純な活動様式を示した。このことより、op/opマウスは健常マウスのような複雑な筋制御ができないと考えられた。 歯の存在が顎口腔機能の健全な発達に重要な役割を果たしていることが示唆された。 今後の、咀嚼機能の発達のメカニズムの解明が大いに期待される。
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