高齢者施設では夜間の不眠不穏に睡眠剤が投与されることがある。しかし薬物の連用は、持ち越し効果による日中の眠気や倦怠感などを招き、高齢者のQOLを低下させることになる。そこで本研究では、入浴の睡眠促進効果に着目した。薬物ではなく入浴やそれに匹敵する用具を開発し、これを活用する看護ケアによって、睡眠リズムを調整する計画である。具体的な研究計画は、(1) 高齢者の生活リズムの把握、(2) 入浴と高齢者の睡眠の関係の検討、(3) 高齢者の生体リズムの把握、(4) 用具の開発、(5) 開発した用具による深部体温の上昇効果、循環促進効果、入眠促進効果の解析、(6) 高齢者に用具を適用し、睡眠障害の改善を図る、(7) 研究成果の発表である。
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