研究課題/領域番号 |
18390584
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小笠原 知枝 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90152363)
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研究分担者 |
久米 弥寿子 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (30273634)
長谷川 智子 福井大学, 医学部, 助教授 (60303369)
岡崎 寿美子 北里大学, 看護学部, 教授 (30185417)
渡邊 順子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (00175134)
本田 育美 三重大学, 医学部, 助教授 (30273204)
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キーワード | 看護診断 / 看護介入 / スタンダード / エキスパートナース / ターミナルケア / がん看護 / 在宅看護 / 老人看護 |
研究概要 |
臨床の現場では電子カルテの導入によりNANDA看護診断用語や共同問題が注目される一方で、入院期間の短縮によるクリティカルパスの導入など、看護記録上の混乱が指摘され、緊急の課題になっている。そこで18年度は、1)先ず看護師の看護診断用語に関連した看護師の態度に関する実態調査を企画した。その上で、本研究の主たる目的である、2)がん看護、成人看護(慢性期)、老人看護、在宅看護、ターミナルケアの5つの特定分野に限定して、エキスパートナース(専門看護師や認定看護師、及び臨床経験5年以上の看護師)が、どのような問題に関心を持ち、いかに対処しているかについて、その実態を面接および調査により究明することを目的に、下記の計画を実行し、一部を学会で発表した。 1.末期がん患者に対する患者診断と看護介入に関する質問紙調査:NANDA使用群と共同問題使用群により看護診断が異なること、看護介入では、患者のセルフケアの援助は積極的だがダイイングケアには消極的であったことを、第12回日本看護診断学会(2006)に報告した。 2.看護診断入門第2版の「看護診断に挑戦しよう」の執筆:NANDA看護診断分類法13領域の事例をあげ、事例紹介、診断プロセス、ケア計画の立案から校正した。 3.NANDA看護診断用語と共同問題の必要性に関する認識に対する調査 1)日本の看護診断と共同問題の使用頻度の実態について国際看護診断学会で発表した(2006)。 2)1,171名の看護師を対象にした質問紙調査の結果、NANDA使用群はフローチャートを使用すれば共同問題は不要と認識していた。一方、共同問題使用群は術後や病態急変時のクリティカルパスや共同問題は必要と認識していた。これらの成果は第13回日本看護診断学会に発表する。 3)脳神経系疾患領域の看護診断に関する300名の患者記録分析による結果は、上記学会で発表する。 4.面接調査内容項目の決定とガイドラインの作成とエキスパートナースの面接 ターミナルケアと老人看護領域では、エキスパートナースらと面接内容と方法を検討している。
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