研究課題/領域番号 |
18390588
|
研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
村本 淳子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (50239547)
|
研究分担者 |
前原 澄子 京都橘大学, 看護学部, 教授 (80009612)
新道 幸恵 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (30162796)
浦野 茂 青森大学, 社会学部, 講師 (80347830)
永見 桂子 三重県立看護大学, 看護学部, 助教授 (10218026)
大平 肇子 三重県立看護大学, 看護学部, 助手 (20259386)
|
キーワード | エスノメソドロジー / 施設助産師 / 周産期母子ケア / 行動分析 / ケアモデル |
研究概要 |
【研究目的】 本研究の目的は、エスノメソドロジー的相互行為分析の手法をもとに、妊産褥婦に対する助産師のケア場面での社会的相互行為を分析することにより、混合病棟化が進む病院や診療所で働く助産師が提供する周産期母子ケアの内容・方法の特徴を明らかにし、医療施設の特性に応じたケアモデルを作成することである。 【研究方法】 1.「助産師が提供するケア、ケアモデル」「医療・看護場面へのエスノメソドロジー的相互行為分析の応用」に関する国内外の研究動向を把握し、理論的枠組みを明確にする。2.文献検討およびディスカッションを通じ、施設助産師が提供すべきケアモデルの概念を構造化する。3.文献検討および理論的枠組みの明確化に基づき、分析が必要と思われる助産師と妊産褥婦のケア場面を焦点化し、ビデオ映像・音声録音データを収集、事実解明的な記述・分析を行う。 【結果・考察】 施設助産師のケアモデル構築のプロセスとして、助産ケアモデルと医学モデルの相違に着目し、「古代からある助産技術と近代医学の統合」「妊産婦中心と医療中心の折衷」「成長過程としての妊娠・出産と危険性の診断」「ライフイベントと危機状況としての妊娠・出産」「個別性の尊重とルティンケア」「医療介入をサポートする助産師のかかわり」「オプティマムな時間設定による妊産婦教育」「基本的生活行動におけるフレキシビリティ」などの視点から概念化を試みた。今後は妊産褥婦の自律性・主体性へのサポート、母親役割適応へのサポートを目的あるいは指向するケア場面または助産師の行動様式を分析するとともに、専門職種間(医師、助産師、看護師等)の協働関係に着目し、会話分析のみならず、医療・看護の専門的活動場面で用いられている知識・技術を分析することにより、施設助産師のケアモデルの詳細な構造化を図ることが課題である。
|