当初の4 年間の研究計画は以下の通りである。(1)平成18 年度(初年度)は、(1)外部コンサルタントの役割やがん医療における看護コンサルテーションに関する文献検討を行い、(2)地域がん拠点病院を対象にコンサルテーションニーズに関するヒアリングを実施する。(3)ヒアリング結果をもとにコンサルテーションニーズの概要を明らかにし、次年度調査の質問紙を作成する。さらにコンサルテーションを想定して必要な資料を整備する。 (2) 平成19 年度は、前年度に作成したコンサルテーションニーズ調査表を用いて、全国135 箇所の地域がん拠点病院へアンケート用紙を送付し調査を行う。 (3) 平成20 年度は、前年度に作成した支援プログラムを、地域がん拠点病院のコンサルテーション活動で活用する。コンサルテーションのプロセスは、一般的に(1)システムへの参入、(2)問題の明確化、(3)目標と期待する結果の明確化、(4)データ収集、(5)計画、(6)計画の実行と経過、(7)フォローアップの順に段階的に進み、(1)~(5)の段階に非常に時間がかかる。したがって、コンサルテーションの中でプログラムを活用しながら内容を洗練させていくアクションリサーチを行う。 (4) 平成21 年度は、前年度に実施したコンサルテーションプロセスの分析・構造化および評価・検証を行う。例えば症状マネジメントにおける看護活動の質改善がターゲットである場合は次のような項目がコンサルテーションのアウトカムとして期待され、できるだけ客観的な指標を用いて数値化して評価する。
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