研究課題/領域番号 |
18390594
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
森 明子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (60255958)
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研究分担者 |
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
桃井 雅子 聖マリア学院大学, 看護学部, 准教授 (90307124)
永森 久美子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (60289965)
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キーワード | 医療・福祉 / 看護学 / ストレス / 薬理学 / 生殖医療 |
研究概要 |
本年度の目標の一つは、排卵誘発剤を使用する女性の症状およびこれに対する対処、医療者から受けているケアに関し、調査することにあった。2007年からリコンビナントFSH製剤の普及が進み始め、2008年7月に在宅自己注射が認可され、10月にペン型注射器が販売されるなどの臨床状況における大きな変化があった。今後、排卵誘発剤の投与方法の変化のみならず、ケアニーズについても劇的に変化していくことが予測された。そのため、調査内容を見直し、在宅自己注射の自己管理とその指導ケアに焦点を絞った質問紙への内容の変更をはかった。質問紙調査は、複数の専門医療機関の協力を得ながら、現在進行中である。 目標二つ目は、不妊治療を受ける女性へのインタビューにより明確化した症状および対処、ケアニーズのなかから、排卵誘発剤との関連で絞り込み、医療者へのインタビューによるケアの実際や課題をもとにケアモデルを検討し作成することにあった。これについても臨床状況の変化に対応し、在宅自己注射を行うためのケアモデルに焦点化した。ケア介入に用いる教材として、タイトル「安心・安楽に行える排卵誘発剤の在宅自己注射」のDVD教材を制作した。なお、現在、治療周期のおける心身のモニタリングを女性自身が行うためのセルフケア教材としてそ「セルフチェックノート」を製作中である。 本研究は、排卵障害に対するゴナドトロピン療法、体外受精に対する調節卵巣過剰刺激のため排卵誘発剤を使用する研女性が時間や経費面でも通院による負担を過度に負うことなく日常生活を送り、かつ、心身の健康を保証しQOLを保ちながら治療できるよう、在宅自己注射を安全にサポートすることにつながる。生殖医療分野では今、まさに求められている優先性の高い研究課題である。今回の調査結果を踏まえて質問紙を洗練し、教材の完成を待って、次の介入研究を予定している。
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