研究課題/領域番号 |
18390602
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
河原 加代子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (30249172)
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研究分担者 |
勝野 とわ子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (60322351)
松下 祥子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (30291941)
清水 準一 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (40381462)
志目岐 康子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (60259140)
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キーワード | 脳血管障害 / 誤嚥予防 / 腹式呼吸法 / 姿勢 / 看護介入 / 評価装置 |
研究概要 |
(平成19年度計画) 誤嚥性肺炎予防と改善を目的とした看護支援プログラムの開発と評価 プログラム開発は、「自立支援・リハビリテーション看護」において、誤嚥性肺炎の予防と改善を目的に、姿勢と呼吸への援助を柱とする看護ケア方法を開発する。評価方法は、平成18年度開発したシステム(骨伝導を利用した発声測定装置)を用いて腹式呼吸法の習得度を測定する。 (研究成果) 1.脳血管障害者を対象とした誤嚥予防プログラムの評価 対象は、脳血管障害のリハビリテーション病院に入院中で、研究の主旨に賛同が得られ嚥下機能回復および誤嚥予防のプログラムに3週間継続して参加した患者21名である。方法は、1)誤嚥予防プログラムを1日2回実施、3週間実施する。2)データ採取:実施前と実施3週間後に、骨伝導を利用した発声測定装置を用いて腹式呼吸法の習得度を測定する。3)解析処理:(1)発声測定装置によって得られたデータは、FFT解析(周波数解析)を行い、腹式呼吸法の習得度についてMAP表示されたものを実施前と実施3週間後を比較した。 結果として、1)参加者は21名で、そのうち2名が脱落、3週間継続できたのは19名であった。性別は、男性13名、女性6名であった。疾患名は、脳梗塞は10名、脳出血は9名であった。嚥下障害のある患者は9名で、失語症のある患者は3名、構音障害のある患者は8名、高次脳機能障害のある患者11名であった。 2)腹式呼吸法の習得度と、患者の性、疾病、麻酔、障害との間に有意差はみられなかった。2)腹式呼吸法習得度を視覚的に確認する5項目として、(1)中周波領域の増大・(2)高周波領域の規則的出現・(3)各周波数領域の安定した発生の3項目と、(4)振幅の変化(音圧レベル)、(5)周期と周波数成分の変化の計5項目全てに変化がみられたのは、12名であった。3名の患者には、全項目ともに顕著に変化が見られた。
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