研究課題/領域番号 |
18401005
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
鈴木 茂 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (10162950)
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研究分担者 |
中條 献 桜美林大学, 国際学部, 教授 (50227336)
石橋 純 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70323318)
新木 秀和 神奈川大学, 外国語学部, 助教授 (80276039)
後藤 雄介 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助教授 (60296374)
青木 利夫 広島大学, 大学院・総合科学研究所, 助教授 (40304365)
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キーワード | グローバル化 / 多文化主義 / 新しい社会運動 / 南北アメリカ |
研究概要 |
本研究の目的は、南北アメリカにおける多文化主義と社会運動のあり方を、グローバル化時代におけるアイデンティティ再構築の動きと捉え、その歴史的意義と問題点、課題を明らかにすることである。2006年度は、ほぼ当初の計画通り、現地調査と国内での研究活動を実施した。まず、現地調査に関しては、2006年8〜9月にメキシコ(青木)、ペルー・ボリビア(後藤)、アメリカ合衆国(中條)、同年11〜12月にブラジル(鈴木)、ベネズエラ・コロンビア(石橋)、2007年2〜3月にメキシコ(禪野)で実施した。当初予定していたエクアドル(新木)での現地調査は、日程上の問題から中止した。 2007年2月28日に実施した研究会「今年度の海外調査」(於、東京外国語大学海外事情研究所)では、禪野分を除く現地調査の報告に基づき、今年度の研究の総括と次年度の課題の整理を行なった。今年度の調査では、主に(1)ラテンアメリカ諸国における「多文化主義」の動き、殊にメキシコとブラジルにおける多文化主義教育の実態、(2)催しや人材養成、情報交換などを通じ、各国政府間・社会運動団体間で対話・交流が進められている実態、が判明した。今後の課題として、各国における多文化主義教育の実情把握と各国間の交流に関する調査が挙げられた。なお、鈴木はブラジルの「黒人意識の日」の記念行事、石橋はベネズエラの黒人運動指導者へのインタビューのビデオ撮影を行なった。 国内では、他に次の2回の研究会を開いた。「再考-ネオ・リベラリズム時代の多文化主義」(講師:塩原良和、2006年7月22日、早稲田大学14号館803会議室)と「ドキュメンタリー・ビデオの制作とアーカイブ化」(講師:早岡英介、東京大学駒場校舎)である。前者ではオーストラリアとの比較を行ない、後者では映像資料の保存・利用の現状と問題点を検討するとともに、インタビュー撮影・編集の実技研修を行なった。
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