研究課題/領域番号 |
18401007
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
足立 明 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90212513)
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研究分担者 |
小杉 泰 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (50170254)
東長 靖 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (70217462)
藤倉 達郎 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (80419449)
田辺 明生 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (30262215)
安藤 和雄 京都大学, 東南アジア研究所, 助教授 (20283658)
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キーワード | ネットワーク / 宗教の物質性 / 農業における知識 |
研究概要 |
本研究は、特定の地域における出来事や事象を、文化や社会、生態といった特定のフィルターをとおさず、領域横断的な地域研究を行う可能性を探ることを目的としている。そのため本研究では、科学技術の社会学・人類学が培ってきたアクター・ネットワーク論などを地域研究に援用し、地域における出来事や事象を、人・モノ・言葉のネットワークとしてとらえ、それらを動態として記述・分析する。具体的な課題は、アジアにおける以下の3つである。(1)。宗教における物質性(ヒンドウー教・仏教・イスラーム)、(2)。農業における知識(溜池潅漑農業、河川潅漑農業、棚田農業)、(3)。地域研究におけるアクター・ネットワーク論の可能性(理論的・方法論的検討)。初年度の平成18年度は、(1)アクター・ネットワーク論とその関連分野の理論的、方法論的検討、(2)各自の資料・調査経験をアクター・ネットワーク論的に組み替えることを中心に検討してきた。ここでは、人・モノ・言葉のネットワークを考える場合に、現象学的な見方と、民族誌的な探求法が検討され、アクター・ネットワーク論が考慮しない、経験、感覚といったものをどのように取り込むかが議論された。そして、各自の調査経験と資料をどのように組み替えうるかが検討された。 また、そのような検討をふまえ、アクター・ネットワーク論的なフィールドワータをどのように遂行するかについて検討するため、当初の予定を若干変更して現地調査を行い、様々な方法論的な課題を明確にした。今回の海外調査は、(1)スリランカにおける宗教施設と宗教性の研究:東長、田辺、藤倉、(2)インドネシアにおけるモスクの構造と宗教性:加藤、の2つである。 なお、現在、これらの成果をまとめているところである。
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