研究課題/領域番号 |
18401026
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
入澤 崇 龍谷大学, 経営学部, 教授 (10223356)
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研究分担者 |
山田 明爾 龍谷大学, 仏教文化研究所, 研究員 (20081177)
井上 陽 龍谷大学, 仏教文化研究所, 研究員 (00425042)
宮治 昭 龍谷大学, 文学部, 教授 (70022374)
吉田 豊 京都大学, 文学研究科, 教授 (30191620)
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キーワード | 仏教伝播 / 石窟 / 仏塔 / バーミヤーン / バンデ・アミール川 / 交易路 |
研究概要 |
平成19年度の研究成果は以下の通りである。まず、平成18年に測量調査したチル・ボルジ遺跡、ケリガン仏寺趾、サレスム石窟の測量図面作成と各遺跡のデータ解析を行なった。また、同年に新たに発見したクシャゴラ石窟とムシュタック石窟について詳しい検討をなし、バーミヤーン石窟をはじめ他の石窟寺院との比較検討を行なった。バンデ・アミール川流域に仏教遺跡が点在する事実が仏教文化史上いかなる意義を有するかについて議論を深め、さらなる仏教西伝の可能性を探った結果、トルクメニスタン・アフガニスタン国境付近のムルガーブ川中流域に石窟が点在しており、現存することを確認した。ハザラジャートのバンデ・アミール川流域の仏教遺跡との比較検討が課題である。研究代表の入澤は、調査研究の成果を社会還元する試みとして、日本学術振興会事業「ひらめき☆ときめきサイエンス」で「アフガニスタンの不思議な世界」と題して高校生向けに講義を行なった。 なお、平成19年はアフガニスタン情勢が緊迫して、ハザラジャートでの現地調査が行えず、研究費補助金を平成20年度に繰り越して、中国・新彊ウイグル自治区の石窟調査を行なった。アフガニスタン中央部ハザラジャートの仏教石窟との比較をなすためである。クチャのキジル石窟をはじめとして、クムトラ石窟、シムシム石窟、キジルガハ石窟を調査した。そして、平地寺院のケリガン仏寺趾との比較検討のために、ドゥルドゥル遺跡、ウシュトゥル遺跡、コシュトゥル遺跡、スバシ遺跡の調査も行なった。
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