研究課題
本研究の2年目の実績を報告する。本年度の中国調査は、個人の研究計画に基づいて個別に行われた。何彬は、旧暦七月十五日の中元節の調査を泉州周辺で行った。潘宏立は、8月23日から9月6日に厦門市、石獅市、福州市で宗親会の調査を行った。蔡文高は、9月2日から11日福建西部の長汀で葬式儀礼及び女性信仰について調査した。周星は、8月31日から9月10日に泉州周辺で、建築儀礼と風水について調査した。沖縄側は、田名、萩原と小熊が、2月24日から1週間、蔡文高とともに福建西部の長汀で、客家の土楼や囲龍屋などの民間建築、宗族の祠堂群、養豚、風水などのテーマで調査した。沖縄での調査は、何彬が石垣島における正月十六日祭の墓参り調査を行った。また、周星も、3月7日から11日に、石垣市において建築儀礼と風水に関する調査を行った。本研究の目的は、沖縄と福建の民俗比較である。研究分担者が、それぞれのテーマで研究を進めつつあるが、お互いの研究成果について情報交換することが重要で、各自の調査概要を小熊が集約して、それを全員に送付することにしている。次年度は、研究のまとめに入るわけで、本土中国人研究者の沖縄調査に関しては沖縄側からコメントを出し、逆に沖縄側研究者の中国福建調査に関しては本土中国人研究者からコメントを出すという研究協力関係を構築して、お互いの比較研究の深化に努めている。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件)
沖縄国際大学総合学術研究紀要 11・2
ページ: 1-69
SOGI 2008年2期
ページ: 64-68
『死の儀法』(近藤功行、小松和彦編、ミネルヴァ書房)
ページ: 45-52