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2009 年度 実績報告書

お金という文化的道具の修得と東アジアの子どもの生活世界:差の文化心理学の視角から

研究課題

研究課題/領域番号 18402042
研究機関早稲田大学

研究代表者

山本 登志哉  早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (60221660)

研究分担者 高橋 登  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00188038)
佐藤 達哉  立命館大学, 文学部, 教授 (90215806)
竹尾 和子  東京理科大学, 理学部, 専任講師 (30366421)
呉 宣児  共愛学園前橋国際大学, 国際社会学部, 准教授 (90363308)
キーワード社会心理学 / 文化 / 文化的道具としてのお金 / 東アジア / 子ども / お小遣い / 差の文化心理学
研究概要

本年度は本プロジェクトの最終年度となり、主に以下の点について作業を展開した。1.理論面:差の文化心理学の理論的な整理。現在文化で関する心理学には主として旧来の実験心理学の流れをくむ比較文化心理学と、ヴィゴツキー理論の流れをくむ文化心理学があるが、この両者の視点を、文化を共同性の差の認識を共同主観的な実践的認識として機能的な実体性を持つものとしてその都度生成されるものとして理解する、新たな議論を構成し、両者を統合する議論として作られているのがこの「差の文化心理学」であり、その概要はOxford Handbook of Cultural Psychologyの一章等にまとめられている(印刷中)。この議論は文化心理学の理論家であるYaan, Valsinerらの見解でも、これまでのCrpss-Cultural PsychologyとGenetic Cultural Psychologyとは異なるTransactional Psychologyという新たな領域を拓くものとして理解され始めている。実証面:子どものお小遣いの文化的認識構造の生成的な理解は、親のお小遣いに対する意識と切り離して理解できないため、本年度はこれまでの子どもに対する調査研究を土台として、親子をセットとした質問紙調査を日本、中国、韓国、ベトナムの四ヵ国で実施した。この質問紙は「差の文化心理学」の理論に基づき、二度にわたって当該四ヵ国の共同研究者が集まってその内容を議論し、共同作成したものである。さらに中国と日本の両方の文化的影響をあわせもち、ユニークな文化特性を持つことが予想される沖縄に於いて、インタビュー調査を小学生及び高校生、そして高校生の親に対して行い、これまでの四ヵ間の比較では見いだされなかった新たな重要な問題が発見され、次の研究展開への契機ともなりうるものと考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] お金の文化的媒介機能から捉えた親子関係の発達的変化2009

    • 著者名/発表者名
      竹尾和子・高橋登・山本登志哉・サトウタツヤ・片成男・呉宣児
    • 雑誌名

      発達心理学研究 20

      ページ: 406-418

    • 査読あり
  • [学会発表] お金という文化的道具の獲得過程から見た「大人になること」2010

    • 著者名/発表者名
      高橋登・竹尾和子・呉宣児・高橋恵子
    • 学会等名
      日本発達心理学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2010-03-27
  • [学会発表] 「差の文化心理学」と「生成の文化心理学」2010

    • 著者名/発表者名
      サトウタツヤ・高橋登・高田明・中村和夫
    • 学会等名
      日本発達心理学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2010-03-27
  • [備考]

    • URL

      http://homepage2.nifty.com/ToYamamoto/M&C/MandCframe.htm

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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