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2006 年度 実績報告書

チリ共和国アタカマにおける成層圏・中間圏の水蒸気同位体およびオゾンの観測的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18403008
研究機関名古屋大学

研究代表者

水野 亮  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (80212231)

研究分担者 長濱 智生  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70377779)
前澤 裕之  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (00377780)
秋吉 英治  独立行政法人国立環境研究所, 成層圏オゾン層変動プロジェクト, 主任研究員 (10270589)
キーワード環境変動 / 大気現象 / リモートセンシング / 超伝導材料・素子 / 気候変動
研究概要

本研究は、南米チリ共和国のアタカマ高地に設置した超伝導ミリ波放射計を用い、水蒸気同位対比およびオゾンの連続定常観測を行い、成層圏から中間圏における放射バランスの鍵を握る水蒸気とオゾンの季節変化・経年変化の実態とその変動メカニズムの解明を目指している。平成18年度は、名古屋大学実験室における超伝導受信器開発とアタカマ高地における観測体制を整備し、連続的な定常観測をスタートさせた。
受信器開発においては、水蒸気同位体のひとつであるHDOのスペクトル線を観測するための250GHz帯の超伝導ミクサの開発を行い、実験室において受信器雑音温度90K(DSB)程度の低雑音ミクサの製作に成功した。初段HEMT増幅器と接続した場合、発振するケースがしばしば見られたが、HEMT増幅器の物理的温度を10K程度高めに設定することにより発振を抑え、安定に動作させることができた。
観測においては、衛星回線を用いた観測機器の遠隔制御システムとWeb上で観測状態をモニタできるシステムを立ち上げ、8月末よりH_2^<18>の定常的な連続観測を開始した。観測サイトで使用している発電機のメンテナンスのため、12月末で観測は一時中断したが、4ヶ月間にわたりH_2^<18>Oのスペクトルの連続観測を完遂し、春から夏にかけての時間変化を明かにした。その結果、高度40kmでは約4%/月で混合比が増加している傾向が見られる一方、高度50km,60kmでは混合比がほぼ一定で推移していることを明かにした。AURA衛星のミリ波リムサウンダ(MLS)によって得られた同位置のH_2Oのデータでは、高度50km,60kmはほぼ同様の傾向が得られる一方、40kmでは混合比が減少している傾向が見られ、春から夏にかけてこの高度で^<18>Oの同位体偏重度が増加していることが明かになった。19年度には他の時期の観測を補い、年間を通した季節変動を明かにしたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Continuous Measurements of the Stratospheric and Mesospheric Ozone by Using Ground-based Millimeter-wave Radiometers2006

    • 著者名/発表者名
      T.Nagahama
    • 雑誌名

      Proceedings of the International Conference on Submillimeter Science Technology (ICSST 04)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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