研究課題/領域番号 |
18404010
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 一 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144393)
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研究分担者 |
石垣 泰輔 関西大学, 工学部, 教授 (70144392)
川池 健司 京都大学, 防災研究所, 准教授 (10346934)
馬場 康之 京都大学, 防災研究所, 助教 (30283675)
張 浩 京都大学, 防災研究所, 助教 (90452325)
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キーワード | バングラデシュ / 河岸侵食 / 河床変動 / バンダル / 安定河道 / 現地調査 / 水制 / 数値シミュレーション |
研究概要 |
平成19年度においては、バングラデシュ国のシラジゴンジ・ハードポイントにおいてADCPを用いてジョムナ川の流況および河床形状を計測するとともに、河床材料を採取し、粒度試験やpf試験を実施した。とくに、数値計算で必要となる境界条件を把握することに努めた。現地計測の結果、ハードポイント周辺の剥離流れによって河床の一部で局所洗掘が生じ、周辺の河床より30m程度も低いような洗堀が生じていた。ハードポイント直前では、回り込む速い流れによって河岸侵食が生じており、河岸の後退が顕著であった。そのための対策として、コンクリートブロックの捨石が施されていたが、洗堀によりこれらの多くが流亡するために繰り返し捨石を施す必要がある。一方、洪水によって河岸や中州が侵食され、土地を失ったために農業から漁業に転職せざるをえない人たちからヒアリングを行った。その結果、ジョムナ橋を架ける際に川を縮幅したために流れが速くなり侵食したが、バンダル型水制を配置することで侵食が抑制され、最近では堆積傾向にあることが分かった。そこで、直線水路における水制に関する模型実験を実施し、透過型および不透過型水制の機能を明らかにするとともに、開発した3次元流れの数値シミュレーションを実行し、模型実験の結果をもとにモデルの妥当性を検証した。また、2次元平面流れ及び河床変動計算を木津川における大規模な水制工の模型実験に適用し、モデルの妥当性を検証した。これらの計測、実験および数値計算結果をもとに、透過部と不透過部を有するバンダル型水制の基本的なモデルの構築を行った。
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