研究課題/領域番号 |
18404010
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 一 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144393)
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研究分担者 |
川池 健司 京都大学, 防災研究所, 准教授 (10346934)
馬場 康之 京都大学, 防災研究所, 助教 (30283675)
張 浩 京都大学, 防災研究所, 助教 (90452325)
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キーワード | バングラデシュ / 河岸侵食 / 河床変動 / バンダル / 安定河道 / 現地調査 / 水制 / 数値シミュレーション |
研究概要 |
本年度も昨年同様、河岸侵食・河道変動に関する現地調査並びに水制周りの局所洗掘の水理模型実験に基づくバンダル型水制の機能評価を中心に研究を行った。観測においては、ジョムナ川のシラジゴンジ・ハードポイントにおいて、昨年と同様にADCPを用いて流況、河床形状、河床材料等の計測、サンプリングを実施した。本年度においては河岸近傍において平面的な砂州の位置に大きな変動があったため、昨年との違いが捉えられるように、かつ、その原因が特定できるように河道・河床変動計測を入念に実施した。なお、原因の特定には衛星写真や計測したデータの分析が必要であり、現在これを実施しているところであるが、砂州の移動による水みちの変化によって主流が河岸にあたる方向に変化したために、洪水時に河岸を大きく侵食するとともに、ハードポイントの護岸の一部を破壊したものと推定された。昨年度計測した地形を初期条件に、昨年度の洪水を外力条件としてこの地形変動について数値シミュレーションを実施して現象の再現を試みているところである。 浮遊砂が活発な水理条件下で、水制等の周辺の局所洗掘に関する水理模型実験を行った。越流と非越流の条件で、透過型、不透過型、バンダル型の各水制を用いた場合の水制周りの河床変動と流れの計測を行い、各水制を配置した場合の地形変動と流れを比較検討した。その結果、バンダル型水制が河岸侵食の軽減に対してもっとも有効であることが確認された。また、浮遊砂が卓越する場での3次元の流れの解析と河床変動計算とを実施し、数値解析モデルの妥当性を検討した。再現性にやや難点があり、引き続きモデルの改良を行っている。
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