研究概要 |
沖積河川における河岸浸食機構は、種々の要因が営力となって作用するため極めて複雑である。河道の安定を持続的に維持するには、侵食に対して何らかの対策法を適用する前に河道変動および河岸侵食の将来の変動特性を知っておく必要がある。バングラデシュでは、ガンジス川、ジャムナ川、ブラマプトラ川といった沖積河川の河道安定を図るため、水制や護岸といった河岸侵食防止対策が導入されている。しかしながら、各地でこれらの対策工が破壊されたり危険な状態になったりしているが、このような破壊現象については十分な知見が得られているとは言い難い。 そこで, 本研究ではこの問題に関してこれまで緊密な連携をとって基礎的な研究を実施してきたメンバ-が一致団結して, 4年間で(1) 河道の安定化に関する土砂水理学的調査研究、(2) 河道の安定化に関する対策方法とその現地適用性の調査研究、(3) 河道の安定化に関する数値シミュレ-ション手法の適用性の研究、(4) 低コストで最適な現地適用型河道安定化工法の調査研究、を実施し、巨大沖積河川の河道安定化に関する現地適用型対策法を開発し、現地河川でその効果について調査研究を行うものである。
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