研究課題
平成18年度は、基礎的なデータの整理とアジアの2都市おける現地調査を実施し、下記の成果を得た。1.メインストリートの類型と基礎データ整理アジアの主要都市の地図資料や観光情報を収集し、観光情報において一般に掲載されている街路を都市を代表するメインストリートとして定義し、文献調査に基づき、その都市構造上の位置づけや立地特性などの整理を行ない、類型化を試みた。その中から、アジア都市を代表するメインストリートとして、ソウル、上海の2都市のメインストリートを選定して下記の現地調査を実施すると共に、既往研究で取り上げた天津市の商業空間に関する追跡調査と中国全般の商業の動向を調査し、整理した。2.ソウル市のメインストリートと屋台・露店に関する調査ソウル市での屋台・露店が立ち並ぶメインストリートとして鐘路を選定し、平成18年11月に役所、全国露天商組合等へのヒアリング調査と鐘路における現地調査を実施した。街路空間や屋台・露店の測量、来街者へのアンケート調査、ビデオ・写真撮影による観察を行い、その結果の分析を進め、鐘路の空間構成や歩行者行動や密度の特性を明らかとした。仮設的な屋台・露店は、一般に道路占用許可との問題を抱えるが、鐘路では暫定的措置として時間帯を限定して許可され、屋台・露店も組織化され、管理・運営の向上が図られている点を明らかにした。3.上海市のメインストリートと歩行者専用道路の環境に関する調査上海市では、歩行者専用道路として有名な南京路を対象に、平成18年12月に現地調査を行なった。区役所や専門家へのヒアリングに基づき、歩行者専用化の考え方とデザイン方針、管理運営方法を整理した。また、現地測量を実施し,配置構成を図面化して、来街者アンケート調査、ビデオ・写真による歩行者分布変化の記録等を行い、その結果を分析し、歩行者空間の時間変化や空間内でのアクティビティの実態を明らかにした。
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すべて 雑誌論文 (3件)
日本建築学会九州支部研究報告 第46号・3
ページ: 489-492
ページ: 473-476
International Symposium on Sustainable Habitat Systems, Kyushu University, Fukuoka, Japan
ページ: 13-20