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2008 年度 実績報告書

建築家ガブリエルによる古典主義伝播に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18404018
研究機関九州大学

研究代表者

土居 義岳  九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (00227696)

キーワード古典主義 / ガブリエル / ディジョン市 / ブルゴーニュ三部会館
研究概要

平成20年度は11月と2月の二度にわたってディジョン市現地調査とパリ市資料調査を行った。2月は1日のみボルドー市図書館で補足的な文献調査をおこなった。
ディジョン市における現地調査では、市図書館、県公文書館においてガブリエルによる三部会館の大階段室と礼拝堂、および三部会館前広場のルイ14世像建立についての図面資料、文献資料を発見し、複写した。また地域学会の紀要などにおいて関連論文、地元地方史家によるガブリエル・プロジェクトにかんするモノグラフなどを発見して、資料収集としては大きな成果をえた。また18世紀ブルゴーニュ地方の都市計画一般についての研究論文も発見した。これらからブルボン家の傍系であるコンデ公を地方総督とするブルゴーニュが、そしてその州都ディジョンが、ボルドーやレンヌとはちがって中央権力には従順である傾向があったこと、しかしコンデ公とガブリエルが個人的なことで利害があわず、ガブリエルがプロジェクト実現にあたって三部会など地元勢力と闘わねばならなかったという背景を明らかにできた。また階段ホールなどについて詳細な図面を閲覧し、建築オーダー比例分析のために寸法を計測することができた。
このディジョン実地調査の成果を踏まえ、また前年度までに調査したボルドー、レンヌと比較して、ガブリエルの計画が実現される枠組みとして、これら3都市の政治的自立性、中央権力との関係がどのように異なっているかを比較した研究成果を、梗概にまとめ日本建築学会九州支部研究発表会において発表した。
また鈴木博之教授献呈論文集の1つの章として、初年度の成果の一部を使い「ボルドー王像広場論の序説」(原稿用紙120枚ほど)を執筆し投稿し、審査の結果、採用と判断された(2009年末に中央公論美術出版から刊行予定)。広場建設がじつは重商主義的、課税的な使命をになっており、そのためプロジェクト実現にあたって地方長官、高等法院、地方名士たちがどのように対立したかを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] プロジェクトとしての王像広場への序説2009

    • 著者名/発表者名
      土居義岳
    • 雑誌名

      鈴木博之教授献呈論文集 (掲載決定)(仮題)

    • 査読あり
  • [学会発表] 建築家ガブリエルの地方における立場…ボルト、レンヌ、ディジョンを中心に2009

    • 著者名/発表者名
      土居義岳
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告、第48号、801-804頁
    • 発表場所
      琉球大学
    • 年月日
      2009-03-08

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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