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2009 年度 実績報告書

建築家ガブリエルによる古典主義伝播に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18404018
研究機関九州大学

研究代表者

土居 義岳  九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (00227696)

キーワードガブリエル / 建築の5つのオーダー / 古典主義 / ボルドー / ディジョン / レンヌ / ラ・ロシェル
研究概要

建築家ガブリエルが、宮廷が地方支配を強化する18世紀という状況のなかで、一種の官製様式である古典主義をいかに広めたかを知ることを研究の目的として今年度の調査・研究を行った。その結果、申請書における研究実施計画に対応して次の事実を明らかにし、成果をあげた。
1) ボルドー、レンヌ、ディジョンの3都市の比較から、宮廷に従順であったブルゴーニュ州ディジヨンでは都市と宮廷間では軋轢はなかったこと、宮廷にとってはある意味で反対勢力であったボルドー、レンヌでは、建設されるべき建物の優順などで葛藤があって、ガブリエルは調停役を果たした
2) ディジョン市では17世紀からの連続的な公共施設建設の文脈にガブリエルが適合した。
3) 宮廷と地方の関係において、建設費提供などの優遇措置に、地域差があった。
4) ラ・ロシェル市の大聖堂建設にガブリエルが貢献し、古典様式を広めた。
5) ガブリエルは、政治的にまた建築様式的に、中央と地方の調停者であった。とくに地方建築家は古典主義様式について統一した概念がなく、彼はある程度様式を統制したとはいえ、最終的にはその反省に立ってアカデミーにおいて統一的様式を定式化した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] プロジェクトとしてのボルドー王像広場への序説2009

    • 著者名/発表者名
      土居義岳
    • 雑誌名

      建築史攷

      ページ: 225-240

    • 査読あり
  • [学会発表] 建築家ガブリエルによるレンヌ市庁舎プロジェクト----その建設経緯とオーダー比例2010

    • 著者名/発表者名
      土居義岳
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告集(計画系)49号(長崎)
    • 発表場所
      長崎総合科学大学
    • 年月日
      2010-03-07

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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