研究課題
研究計画の主要なテーマはインドネシアのジャワ島をモデル地区とし、特に金資源データ集積、金鉱床地域の小規模マイニングによる水銀汚染調査など種々の地球資源データ、環境地質データの集積と地球資源データモデル・データベースの構築を実施し、成果の公開が進められてきた。期間中に他の研究予算も含め渡邊が4回、今井が5回、高橋が1回,米津が1回、ジャワ島あるいは東南アジアの他地域における下記のようなフィールド調査を行った。また、研究室の学生を、延べ6名現地に派遣した。また、各研究サブテーマについて化学分析などの室内実験を実施した。(1) インドネシア・東ジャワ金・銅鉱徴地の資源調査:ジャワ島東部の熱水鉱床について現地フィールド調査や試料採取を行い、また室内においてX線回折分析、蛍光X線分析、原子吸光分析、ICP分析、顕微赤外分析、流体包有物均質化温度測定などの諸分析を行い、鉱床成因を検討するとともに資源情報の集積を行った。(2) インドネシア・バリ島の地熱地域の地化学徴候調査:比較的アクセスが容易なバリ島中央部のブラタンカルデラ内の地熱地域について現地調査や試料採取を行い、年代分析と全岩化学組成の測定により火山活動史の解析を行った。また室内においてX線回折分析を実施し、変質帯の広がり、水理系などを含む地熱系の評価を行った。(3) タイ北部のレアアース資源調査:タイ北西部の重希土鉱床について現地調査や試料採取を行った。この結果、新たにレアアース資源のポテンシャルが判明した。一部の地域では花崗岩風化殻にレアアースが濃集する地域が認められた他、表層地下水のpH条件と吸着鉱物が作用した濃集メカニズムの手がかりが得られた。
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Resource Geology 59
ページ: 231-243
ページ: 307-313
Tectonophysics 479
ページ: 111-119
http://www.ries.kyushu-u.ac.jp/~wat/Top.html