中央アジアでは、衛生状態が悪いことから皮膚真菌症の患者が多く、とくに子供においては頭部白癬が頻繁に見られ、社会問題となっている。また、近年、エイズ患者など免疫不全患者の増加にともない、真菌症も増加している。この地域の真菌症原因菌の遺伝子型を西洋、日本の株と比較研究し、歴史的なヒトの変遷と病原真菌の生態との関連を明らかにする。 また、近年、中国とは人的交流は活発になり、穀物、野菜、果物、食肉、魚肉、加工食品など多くの食品が輸入され、さらに鳥類、爬虫類、小動物もペットとして輸入されている。これら食品汚染や真菌症の原因となりうる真菌の多様性、生態系を明らかにする。
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