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2007 年度 実績報告書

インドネシアが分子進化上の起源地と推測される東アジアのイノシシ属の遺伝子調査

研究課題

研究課題/領域番号 18405034
研究機関岐阜大学

研究代表者

石黒 直隆  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (00109521)

研究分担者 猪島 康雄  岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20355184)
松井 章  奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 上席研究員 (20157225)
本郷 一美  総合研究大学院大学, 葉山高等研究センター, 准教授 (20303919)
佐々木 基樹  帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (50332482)
キーワードイノシシ / ミトコンドリアDNA / 分子進化 / インドネシア / 系統解析 / 家畜化 / 起源
研究概要

本研究の目的は、東アジアのイノシシ属(野生イノシシと家畜ブタ)の起源は、インドネシアにあるとの仮説を証明するため、インドネシアに生息する野生イノシシからDNAを分離し、アジアやヨーロッパのイノシシと比較することにより、イノシシの分子進化を明らかにすることである。昨年度は、スマトラ島とジャワ島を中心にイノシシのサンプルを採取した。今年度は、2007年9月にスマトラ島とジャワ島周辺の離島でサンプリングを実施した。また、海外調査を円滑に行う目的で、インドネシアから2名の研究者を招聘し、セミナーと共に研究サンプルの解析を行った。本年度の主な研究成果を下記する。
1.イノシシのDNAサンプル:スマトラ島から2サンプル、ジャワ島から5サンプル、スンバワ島から12サンプル、ティモール島から10サンプル、フローレス島から5サンプル、ロンボク島から48サンプルの合計82サンプルを採取した。採取したサンプルは主に狩猟により得た野性イノシシであり、その肉片、血液、毛根からDNAを分離した。
2.インドネシアに生息するイノシシのDNA分析:各サンプルから採取したDNAよりPCR法にてミトコンドリアDNA(mtDNA)574〜573bpを増幅し、塩基配列を決定した。
3.増幅遺伝子の系統解析:合計82サンプルからmtDNAを増幅し解析した結果、10ハプロタイプに塩基配列が分かれた。10グループの配列は、大きくは572bpと573bpの群に大別された。本研究で得られた10ハプロタイプは昨年検出したハプロタイプと8ハプロタイプが異なっており、多様性に富んでいることが明らかとなった。また、系統解析においてインドネシアのイノシシは、アジアおよびヨーロッパのイノシシや家畜ブタより起源種に近い処に位置することが明らかとなった。
来年度は、これまでに解析の進んでいないカリマンタン島、スラウエシ島、イリアン・ジャヤ島でイノシシサンプルを採取する予定である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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