研究課題/領域番号 |
18406004
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
太田 茂 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60160503)
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研究分担者 |
古武 弥一郎 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (20335649)
杉原 数美 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20271067)
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キーワード | パーキンソニズム / テトラヒドロイソキノリン / サワーソップ / 神経毒 / カリブ諸島 |
研究概要 |
カリブ諸島を中心として発生したパーキンソン病類似疾患は、同地域をはじめとする熱帯地方で採取されている果物(サワーソップ)と関係あるという報告がなされている。本研究の目的は当該地域における果実の摂取という環境要因と患者の遺伝的要因の両者が上記の疾患の原因となっていることを明らかとし、更にその関連性の解明を行うことにある。また本果実を摂取しているその他の地域で本疾患が発症する危険性を予知することも含まれている。 本年度はまずサワーソップから単離精製した神経毒成分であるテトラヒドロイソキノリン類を有した新規化合物の構造決定を行った。また単離したテトラヒドロイソキノリン類を神経毒ライブラリーとして用い、カテコールアミン系神経芽細胞腫SH-SY5Yに対する神経毒性およびミトコンドリア呼吸鎖Complex I阻害活性を検討したところ、一般的に双方の活性が測定された。その中でも強い活性を有している化合物に関しては現在マウスを用いて行動薬理学的毒性評価を行っているところである。 現在、カリブ諸島におけるパーキンソニズム発症患者の血液及び脳脊髄液から神経毒であるサワーソップ由来のテトラヒドロイソキノリン類を検出する目的でカリブのGuadelopeに連絡を取り、患者からのサンプル採取について手続きを行っている。
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