研究課題/領域番号 |
18406013
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 誠 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (90137117)
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研究分担者 |
木村 英作 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70153187)
橋口 義久 高知大学, 医学部, 教授 (10037385)
我妻 ゆき子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40400676)
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キーワード | リーシュマニア症 / 免疫診断 / 尿検体 / LAMP法 / バングラデシュ / 国際研究者交流 |
研究概要 |
現地調査 2006年7月ならびに2007年3月に、バングラデシュのマメンシン地区、ラジシャヒ地区において内臓リーシュマニア症の調査を行なった。 マメンシン地区において、感染歴のない抗体陽性者を新たな要観察者として登録し、経過観察するため、約5000人の住民のDipstickによる血液中の抗体検査、尿中の抗体検査ならびに問診を行ない、基礎データを集めることができた。このデータをもとに、2007年度に陽性者の経過観察を行い、発症の有無、臨床症状などのデータを加え、発症要因の解析を行なう。 ラジシャヒ地区においては、尿抗体陽性者の経過観察を数年間継続している。これまでの調査で、尿中抗体陽性者の69%が発症し治療を受けたことがわかった。このことは尿診断法による住民のスクリーニングが可能であることを示唆しており、今年度はマメンシン地区での大規模な調査の結果とあわせてその有用性を検討する。 原虫検出のための簡便な遺伝子増幅法の開発 現在バングラデシュの病院で行なわれている確定診断は、骨髄あるいは脾臓の生検中に原虫を見つけることである。安全に簡便な方法で原虫を見つける方法として、LAMP法の応用を試みた。 その結果、このLAMP法に適したプライマーセットを作成することができ、このプライマーセットを使った場合、従来のPCR法よりも高い感度でリーシュマニア原虫由来DNAが検出できることがわかった。PCRに必要なサーマルサイクラーを必要としない点、肉眼で結果が観察できる点から、このLAMP法は内臓リーシュマニア症の確定診断に大いに貢献できると期待される。
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